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【訃報】 中国の王富洲氏、逝去

 長らく疑問視されていた1960年チョモランマ北面のサミッターであり、シシャパンマ峰(8027m)の初登者である中国の王富洲(Wang Fu zhou)氏が7月18日、北京にて亡くなりました。死因については詳細が報道されていませんが病死とのことで、以前から脳血栓を患い長らく療養中でした。80歳でした。

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1960年、チョモランマ北面「初登」時の王富洲氏。

1935年河南省生まれ、北京地質学院において石油開発を学ぶと同時に登山を始め、1950年代にレーニン峰、ムスターグアタで経験を積み、1960年に屈銀華らと共にチョモランマ北面、そして1964年にシシャパンマ峰の初登に成功します。
 その後は高所登山におもむくことはなく、中国登山協会会長など要職を務めていきました。

 かなり以前に当ブログでも王富洲氏についてとりあげました。

あの人は今 王富州 当ブログ2005.10.12

 前述の記事に書いたように、若かりし頃「中国登山」を経験した私は幸いにも王富洲氏にヒアリングする機会があったのですが、精力的な商売人、という印象が強かった次第でした。

 残念ながらその後、脳血栓に倒れ療養中でしたが、中国のチョモランマ峰再測量や北京虐殺五輪の時など、大きなイベントの際には中国登山界の重鎮としてメディアにコメントを求められる機会がありました。

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2013年、故郷の河南省にて学生を激励する王富洲氏

 中国登山史のネタになると私は毎回書いてますが、 「 国家が主導する登山隊によって、高所の登攀力に長けたチベット人クライマーがひたすらピークハントに利用された 」というのが私の中国という国家登山隊のイメージですが、1950~60年代の中国という閉ざされた国家、乏しい情報と粗末な装備で未踏の8000m峰を目指した王富洲氏。
 そのパイオニアとしての功績は否定できないでしょう。

 偉大な先人のご冥福をお祈り致します。

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