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男達が荒ぶる時 【宮城県 船形山神社 梵天ばやい】

菩薩像の御開帳が始まると同時に、御神酒とお菓子が居合わせた参加者に配られた。

取材に来ていたNHKのテレビカメラマンや音声さんも、「これ酒じゃない、御神酒だから」と、しきりに御神酒を勧められ困惑している様子が微笑ましい。

そして今日のメインイベント、「梵天ばやい」が始まる。
この「ばやい」とは「取り合う、奪う」という意味だそうだ。

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菩薩像が安置されている拝殿横から、別当が梵天をほうり投げる。

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飛びかかる地元の男性たち。
梵天の竹をグルグル引きずりまわし、最後に地面に立てるのですが、そのときに根元をおさえていた者に梵天の所有権が与えられるようです。

梵天ばやいは4回行われましたが、3回目あたりから、「もういいんねが」との声(笑)。
参加される地元の皆さんはいずれもご高齢の方ばかり。
この記事に「男達が荒ぶる時」とタイトルはつけたものの、参加者皆さんの年齢を反映して少しまったりとした雰囲気の中での奪い合いでした。
この行事も、いつまでも続いてもらいたいものです。

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手に入れた梵天は大きなビニール袋をかぶせて持ち帰るようでしたが、気さくに昔話をしてくれた男性はその場で梵天の竹を細かく割き始めました。

話によれば、こうして竹を細かく割き、梵天の紙垂を付けて集落の人々に配るとのこと。
水田の水口に挿し、豊作祈願とするとのことでした。

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竹を割る人、紙垂を細工する人。

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水田に豊作祈願として用いられるミニ梵天。居合わせた見学者にも配って頂きました。

行事が進むにつれ、ご高齢ながらいきいきとした表情になっていく男たち。
山に潜む菩薩像、そして豊作祈願の「梵天ばやい」に、地元の方々の生活に根ざした信仰を見る思いでした。

梵天ばやいの様子は、動画でご覧いただいた方がわかりやすいと思います。↓

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梵天ばやいも、菩薩像の公開も済み、ひっそりとした拝殿。
また来年の5月1日まで、静かな時を迎えます。

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船形山山麓の集落では、あちこちで「船形山神社」の幟旗が立っていました。
水田には水が張られ、田植えも間近。
山中で男たちが奪い合った梵天の竹も、各集落の水田の隅に立つことでしょう。

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2016年5月1日開催 梵天ばやいのタイムライン

12:05 別当より「神事始まります」の声 参加者一同、本殿前で神事を見守る
12:11 別当、菩薩像を取りに木箱を持って神域へ入る
12:30 別当、菩薩像が入ったと思われる木箱を手に戻ってくる
12:35~12:43 本殿にて菩薩像を祀り、神事が行われる
12:44 菩薩像は拝殿に移され、御開帳
13:00~13:10 梵天ばやい開催
13:20 解散

梵天ばやい、および船形山神社を訪れる方へ
 船形山神社に至る道は完全な登山道で、鎖場、不安定なハシゴ、だいぶ疲弊したトラロープによるフィックスロープが連続する道です。(所要時間10~20分)
 非常に滑りやすい粘土質の道に枯れ葉が厚く積もっている状態のため、足回りはトレッキングシューズや登山靴が望ましいです。
 ヤセ尾根で両側が急斜面になっている箇所もあります。訪問・参拝される方はどうぞご注意を。

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