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アレックス・オノルドの頭はおかしいのか? 【Medical investigation into Alex Honnold's brain】

フリーソロ・クライミング(ロープ、ギア等を一切用いないクライミング)で知られる、アレックス・オノルド。

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センデロ・ルミノソ(高さ500m、難易度7C)をフリーソロで登るアレックス・オノルド

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アレックス・オノルド近影

 彼の幾多もの驚異的なフリーソロ・クライミングを目にして、クライミングを知らない人はもちろん、クライマーでも「こいつの頭の中はどうなっているのか?」 興味津々な方もおられるでしょう。
 2016年3月、脳医学者、神経学者、心理学者共同によって、アレックス・オノルドの脳の医学的・科学的調査が行われました。
 その結果が非常に興味深いものとなっています。

Estudian el cerebro de Alex Honnold: "No experimenta miedo como nosotros" by Desnivel 2016.8.26(アレックス・オノルドの脳の研究 「我々のような恐怖を経験していない」)

スペイン・Desnivelの元記事となった、Nautilus誌ウェブサイト記事はこちら。
興味のある方はぜひこちらを精読ください。↓

The Strange Brain of the World’s Greatest Solo Climber by Nautilus 2016.8.11
(世界最高のソロクライマーの不思議な脳)

 結論を当ブログ流にいえば、
Hokuto
 アレックス・オノルドのような驚異的なクライマーって、普通の人間が発揮できない潜在能力を発揮しているのかと思いきや・・・

 MRIを用いた医学的調査の結果、人間が恐怖を感じる脳の部分 「扁桃体」 が、通常のクライマーに比較して機能していない、早い話、通常の人間よりも恐怖を感じていない可能性が推定されました。

 今回の医学調査は、サウスカロライナ医科大学の神経学者ジェーン・ヨセフ(Jane E. Joseph)によって進められました。MRIによりアレックス・オノルドの脳の断面画像を撮影、脳の各機能について調査が行われました。

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 技術者ジェームズ・プールと神経学者ジェーン・ヨセフに見守られ、脳の恐怖反応をしらべるためMRIに入るアレックス・オノルド。彼曰く「どうにでもなれと思いました」

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MRIによる脳のスキャン調査の結果。
左がアレックス・オノルドの脳、右が同年齢の男性被験者の脳。
白線がクロスした部分が、脳において「恐怖」感の生成に関与する部分「扁桃体」。
アレックス・オノルドの「扁桃体」は不活性であることが判明。

この結果をうけ、神経学者ジェーン・ヨセフはさらに本質的な疑問を抱きました。
「なぜ彼はフリーソロクライミングを行うのか?」
「(フリーソロが)生命を脅かす行為であることは彼も認識しています。非常にやりがいのあるスリルのような、何か強い動機づけ、心理的報酬があるのかもしれません。」

 今回のMRI調査では、アレックス本人もだいぶ気にしていたようですが、脳そのものは医学的に異常ではない、しかしジェーン・ヨセフいわく「非常に興味深い脳」だそうです。

 さらに調査はアレックス・オノルドの人格調査(心理調査)も行われました。
 その結果がこちら↓

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元図は Nautilus より http://nautil.us/issue/39/sport/the-strange-brain-of-the-worlds-greatest-solo-climber
日本語は筆者加筆。

 人格調査結果もジェーン・ヨセフを驚かせるものでした。
 クライミングの最中は、非凡なまでに冷静で高い集中力を発揮するにもかかわらず、危険への衝動を持っていることが示唆され、平均的なクライマーよりも 「刺激への追求性」 と 「脱抑性(刺激によって抑制が効かなくなる状態)」 でより高いレベルを示しました。

 なおアレックス・オノルド自身は
 自分は大胆不敵な性格ではない。
 自分のクライミング動画を見ていても手に汗をかいてしまう。
 極端にシャイな性格なので、ビレイヤーを探すのが難しくて1人で登るようになった。
 などと証言しています。

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アレックス・オノルドの大胆さを示す代表的な画像。
ヨセミテ・ハーフドーム北西壁、サンクスゴッドレッジに立つ姿。

 スペインのDesnivel誌などはセンセーショナルに「アレックス・オノルドの脳は恐怖を感じない」と報じていますが、前述のジェーン・ヨセフは薬物・アルコール・ギャンブル依存症などを研究している科学者。
 危険の真っ只中にありながら危険をコントロールしているクライマー、アレックス・オノルドを知り、学術的観点から今回の調査に至ったようです。

 アレックス・オノルドの自伝『ALONE ON THE WALL』は残念ながら私まだ未読なのですが、フリーソロ・クライミングに関する彼自身の想いはそちらに書かれているんでしょう。
 第三者によるソロクライマーの医学的調査が、社会的に役に立つというのであれば、前々から自身の限界を押し上げるフリーソロクライミングの意義を説いているアレックス・オノルド自身にとっても、有意義なものではないでしょうか。

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Как мы провели этим летом

8月×日
 福島の帰宅困難地域にほど近い山中でお仕事。
 背負子に機材を積み、藪の中で数十匹の蚊に襲われつつ、除染土のフレコンの写真撮影して偉そうに語るだけのアウトドアライター氏と違い、福島の明日のために汗を流してのお仕事。

 帰りはもう日没。
 親方が「もう帰り遅いし、福島で晩飯喰っていきたいなー」と言う。
 そこで福島駅前の『西華』へ。

 前にも幾度か来た店、なんか盛りがいいような記憶があったんですが、3人とも結構腹へってたので 何も考えず 西華定食大盛りを注文。

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 全員『え゛え゛~!!』

 1名は完食、親方と私は御飯半分喰ったところで「ごめんなさーい。」

 笑顔のご主人に聞いたら、御飯は「三合メシ」でした。
 三合メシなんて、立正大学体育会山岳部の現役部員だった時に一度完食した経験しかございません。
 お代わりする猛者もいるとか。

 「年齢をわきまえる」という言葉を肝に銘じた夜でした。


8月28日
 某山へ。

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 紅葉の気配はまだありませんが、空気の冷たさはもう秋の気配でした。

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イワショウブ

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私の好きなヤマハハコがあちこちに咲いてました。

8月29日
 二ヶ月前から、8月29日から31日まで、会社の夏季休暇制度を利用して休暇を確保。

 この三日間、東京外国語大学で開催される『ウルドゥー語初級Ⅰフォローアップ講座』に参加すべく、盆休みも最低限の休暇にして日程を調整。
 ウルドゥー語(インド、パキスタンで用いられている言語)を学べる機会なんて、東北に住んでいる限り百万年待ち続けていても機会は巡ってこないだろう。
 東京に行くしかないのだ。
 ウルドゥー語受講をひかえ、動画サイトで子供向けのウルドゥー語学習動画を探し、簡単なアルファベットや数詞の予習を少しずつ続ける。

 月末に急な仕事が入りそうになり、「俺行きます」と手を上げて志願したところ、親方から「お前は休みとれ!」と上げた手をパシッとはたかれる。
 周囲からも御協力いただき、確保した休暇だったのだが・・・・

Tenki
 台風10号がいきなり方向転換。
 休暇の翌日は既に現場作業の予定が入っている。
 台風で帰れなくなった、というのは絶対に避けなければならない。東京外国語大学のウェブサイトでは、29日から開催されるオープンキャンパスは台風を理由に中止を決めている。
 台風襲来のタイミングで上京すると、交通機関がマヒしておそらく帰れなくなると予想。
 そう判断した私は受講のキャンセルを決断。
 授業も宿泊も、全てキャンセル。

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 手元に残ったのは、購入したばかりのウルドゥー語教科書。
 ぼつぼつ、独習することにします。

8月29日
 ウルドゥー語講座はキャンセルしたものの、ある資格試験をひかえているので、自宅にいても勉強する時間は惜しい。
 そんなおり、自宅炊飯器の内鍋コーティングがボロボロになっていることに気がつく。
 貧乏な我が家、カミさんはなかなか買い換えなかったらしい。
 泣く泣く、以前にスマホを買い換えた時のキャッシュパック、タブレットを買うべく貯めておいた電子マネー1万円分を放出。
 普段、休日は勝手に過ごさせてもらっているので、少しは家庭に還元しよう。
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8月30日
 台風接近。
 自宅で試験勉強。
 老母が住む実家の警備員として、日中に幾度か実家を往復。
 ところどころ窓のカギかけ忘れもあり、母の「老い」を実感する。
 幸い、山形は夕方遅くには穏やかな天候になる。
 
 尊敬する岳人は、北陸で染め物作業を手掛け、地元の盆踊り行事に参加した様子。
 いい夏過ごしているなあ。

 今回の台風10号で被害に遭われた地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

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ブラックベリー

 歳なので、休日は休養。

 の、つもりだったが、そこは地方都市の長男の悲しさ、盆の挨拶の返礼のため、老母を連れて親戚周りの休日となる。

 天童の親戚から、とくに私あてにと頂戴したのが、

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 朝穫りのブラックベリー。

 朝穫りといっても日中は高温続きの日々、じゅうぶんに熟しすぎたブラックベリー。
 自宅に持ち帰り、カミさんに調理してもらう。
 砂糖を加えて軽く煮詰め、絞ってジュースに。

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 夕食後の一杯。

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 娘とカミさんは、ソーダ水が無かったので三ツ矢サイダーで割って飲んでました。
 サイダーで割るとちょうどいい甘さになったようです。
 サイダーの泡も見事なまでの紫色。

 あいかわらず残暑厳しい下界ですが、夜半の涼しい風に夏の終わりを感じる山形です。

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真夏の石段

盆休み、息子と2人で羽黒山の石段を登りに行く。

 7月から8月にかけては現場作業、休日は山に入っていたため、ふと気がつくと息子の夏休みに全然つきあってないのである。

 息子曰く、「夏休み宿題の作文の題材になるところに行きたい。どんなところに行けばいいのかわからない。」

 以前、育児のことでガイド仲間のOさんに悩みを吐露したところ、「男の2人旅いいですよ」と返事を頂戴した。Oさんは息子さんと一緒に登山にでかけたらしい。
 昨年の山寺の階段登りの経験もあるし、「よし、はぐろさんという山へ行こう!」

 というわけで朝早く息子と2人で自宅を発ち、羽黒山石段のスタート地、随神門へ。
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ここから2446段の石段が始まります。

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樹齢千年以上といわれる「爺杉」も、

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国宝・五重塔も、

「おとうさん、階段行こうよ」
と、関心まったく示さず_| ̄|●

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一の坂、二の坂と、石段は急勾配になっていきます。
普段はカードゲームばかりに夢中で運動不足の息子、「いそがない、いそがない、ゆっくりな」と歩調をリードしてゆっくり歩かせる。

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二の坂おわりかけにある茶店、「二の坂茶屋」。
実は私がここを訪れたかったのでした。
汗まみれになって登る息子に、「かき氷たべるか?」ではなく、「かき氷食べるぞ」と言って茶店に立ち寄る。

だいぶお疲れの息子はブルーハワイのかき氷が大好物。

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二の坂茶屋のかき氷、たずねてみれば、味は自家製シロップの「みぞれ」一択。
みぞれのかき氷一杯を買い求め、息子に差し出す。
そもそも「みぞれ」を知らない息子、
「おとうさん、みぞれって何!みぞれって何味なのっ!?」
と、すっごい不安そうに聞いてくる。
「みぞれって、雨と雪がまじったもの。透明なシロップかけて似てるから「みぞれ」なの。」

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あまり納得してない息子だったが、氷の冷たさの誘惑に勝てず、みぞれのかき氷を完食。

さて、私の狙い目は、
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二の坂茶屋のあんこ餅。
店のおかみさんから「黄な粉&あんこ餅」800円を進められましたが、粒餡原理主義の私は「単品でいいです」とあくまでもあんこ餅500円にこだわる。

 私が初めて羽黒山の石段を登ったのは、今から数十億年前の学生の頃。
 大学山岳部の夏合宿を終え、キャンパスのある熊谷市から自転車で札幌まで走り、そこで折り返して山形の庄内を放浪した時に立ち寄ったのだ。そのとき二の坂茶屋で庄内の田んぼを眺めながら餅を食べたのが思い出だ。
 羽黒山の石段そのものは、空手でお世話になった極真会館山形支部の夏合宿で毎回登っていた。しかし空手の合宿中にあんこ餅を喰う余裕は無い。
 
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お腹が空いた息子は、私が持ってきた大好物のピーナツパンをぱくつく。
私は数十億年ぶりに、二の坂茶屋から庄内の水田を眺めながら、あんこ餅を食べる。
都会の上品な甘味処で食べる餅とはひと味違う、自然に囲まれた中でのひととき。

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お盆の繁忙期、ミシュランにもとりあげられて、私が過去に訪れたときには想像もできない人の数。
賑わいでお忙しい中、息子のために「羽黒山石段踏破証明書」を出してくださいました。
二の坂茶屋のお店の皆さん、いつまでもお元気で。

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 二の坂を越え、三の坂へ。見事な杉並木が続きます。

 汗だくで石段を登り続ける息子。
 彼は周囲のあふれる自然にも文化財にも興味を示さず、ひたすら歩き続ける。
 何を考えているんだろう?
 突然、息子が口を開いた。

 「おとうさん、今度「おたちゅう」に行けるの、いつなの?」

 「おたちゅう」、とは「お宝中古市場」という玩具・ゲームソフト・カードゲーム用カードの中古品を扱う大型リサイクルショップの名前である。
 羽黒山登っていて、君の関心事はそれですか・・・・

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祈り。
 参道沿いには多数のお社が建ち並んでいるのですが、子宝・安産・良縁祈願の埴山姫神社は願掛けの紐で真っ赤になっていました。女性の願いはなにより強い・・・

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1時間以上かけて、私と汗だくの息子は羽黒山山頂・三神合祭殿に到着。
ここで家族の健康を祈願、お守りを買い求めました。

羽黒山の石段、登っても約1時間なので歩いて下山する方が多いのですが、息子の様子を見てちょうど出発間際だったバスに乗り込み、車を駐車している「いでは文化記念館」に戻りました。

息子と過ごした羽黒山の石段。
どんな夏休みの宿題になるのやら。
そして、どんな風に彼の記憶に残ってくれるのだろう。

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おしごと日記【2016年8月編】

8月5日
 山形県朝日少年自然の家・チャレンジキャンプ2016の月山登山は無事下山。
 下山のバス車中は子供達も凄いはしゃぎよう。
 子供達にとって、月山登山はそれなりに緊張していたのかな、緊張をやわらげる配慮が足りなかったよな・・と反省。
 ザックからスマホを出して着信の確認。
 勤務先の親方から『電話請う』のメールが入っていたので、はしゃぐ子供達の声を背景にバスの中から会社の親方に電話。明日早朝、工事資材を積んで福島に走ってほしいという。
 今職場には大型車両を動かせる人間が少ないため明日OKと即答。
 兼業ガイドの悲しさ、今夜の子供達とのボンファイヤーはキャンセルし、スタッフの皆さんと夕食を共にした後、帰宅。

8月6日
 福島県某所で、私の勤務する部署総力挙げての業務が進行中。
 相方のYさんは12tのロングボディの大型車、私は7tの大型車で福島某所へ早朝出発。
 コースは、最近開通となった常磐自動車道を走っていく。
 高速道、浪江~富岡間の電光掲示板には「線量4μSv/h」の表示。
 以前も通って道を知っているYさんからも、「車のエアコンは内気循環で行きましょう」と言われる。

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 鳥の海PAに掲示されている電光掲示板。

 高速道は帰宅困難地域を通過する。
 緑あふれた里山、河川がみえるのだが、人家はさびれ、除染で詰められた土が満杯の黒いフレコンが文字通り山のように積まれている。

 昨日まで子供達と山の中を歩いていた私には、こたえる光景だ。

8月7日
 休むまもなく、大型トラックに工事機材を積んで札幌出張。

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 仙台から苫小牧までフェリーで行くのだが、世間様は夏休みシーズン。船内も家族連れでいっぱい。

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 私たちはトラック運転手ということで、業務ドライバーのための「ドライバーズルーム」に宿泊。
 一般の乗船客とは船室・トイレ・風呂も別になっている。
 家族連れでにぎわう船内からドア一つ隔てて、静かな寝床に横になる。今の私には、移動時間が休息の時。

8月某日
 現場作業が予定より進まず、一気に食欲減退。
 帰りのフェリーは決まっているし、盆の旅行シーズンのため変更もほぼ不可能。
 滞在先のビジネスホテルで作業のための策を練る。
 札幌滞在中に行きたい店はあったが、夢のまた夢。
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 結局、札幌滞在中のごちそうはローソン弁当とユンケル錠剤でごわす。

8月10日
 帰りのフェリーの時間に間に合うよう、ゴルゴ13の如く作業を完遂。
 仕事相方のYさんも疲れているので、札幌市内は私がトラックを運転、高速道にのったところで運転を代わってもらう。
 助手席の車窓から眺める、広大な北海道。
 実ったトウモロコシ畑が延々と続く。
 山岳ジャーナリスト柏澄子さんがツイッターで書いた、 『北海道は、いつ来てもいいところです。』 を思い出す。

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 折しも接近していた台風の影響で、苫小牧港で長い長い乗船待ち。

 明日は『山の日』、私は海の上で過ごします。

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おしごと日記【2016年7月編】

7月某日
 雪渓の状況を把握すべく、羽黒側から月山へ。
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 月山・弥陀ヶ原はキンコウカで黄金色。

7月某日
 山形県朝日少年自然の家職員の皆様と、夏季チャレンジキャンプの下見として月山登頂。
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 本番では晴れてくれますように・・・

7月某日
 愛用のプラティパスが水漏れ。
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 普段から折りたたんだりしないように使っているのだが、口元のシワが経年劣化で切れてしまったらしい。
 早速、天童のマウンテンゴリラに駆け込み、新品を補充。
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 これからの山行の相棒です。

7月某日
 勤務先の部署で、諸般の事情でついに作業用雨具が支給となった。
 今回支給となったのは、
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 エントラントの雨具。
 あらためて調べると、ゴアテックス全盛の現在においても、エントラントは低コストの透湿防水材として開発され続けていたんですね。
 普段の現場作業環境は、金属片にひっかけるは、グリスがべっちょり付くはという過酷な条件。
 みんな安価な完全防水の雨具を使用していました。
 当ブログでも書いているように、私は汗っかきなもんで透湿防水の生地ってあまり信用してないんですが、久々にエントラントの雨具を試してみたいと思います。

7月30日
 先日の親子登山の記事でアップするのを忘れてました。

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 7月31日早朝、御来光を月山山頂から眺めていた時、ふと反対側の西方を望むと、山形の大地に月山の影が映る。『影月山』。
 またひとつ、月山の見知らぬ姿を目にすることができました。

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月山 『山の日』 マイカー規制 【2016年8月】

 国民の祝日となった8月11日、月山・羽黒側登山口、八合目駐車場に通じる県道月山公園線におきまして、マイカー規制が行われます。


月山「山の日」マイカー自粛を 渋滞緩和検証  by 読売新聞2016.8.6

 8月11日は午前6時~午後6時の間、マイカー規制と同時にシャトルバスが運行され、中学生以上の利用者は「協力金」として500円(往復分)が必要となります。

 遠方からマイカーで月山登山を計画されている方、どうぞご留意下さい。

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More Than Friends

 8月4~5日、今年も、山形県朝日少年自然の家 『チャレンジキャンプ2016』 の月山登山で登山講師として参加させていただく。

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前日に行動食と飲料を子供達に配布。出発前に飲むなよ~

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出発前夜の夕食は自炊でカレーです。みんな上手にご飯炊けてました。

翌朝、皆より1時間早く起きて天候を確認。
快晴。湯殿山と姥ヶ岳がくっきりと見えた。
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月山山頂にて。
みんな頑張ってくれました。
土屋所長のお計らいで今年は班付サポーターも充実、安心して子供達を任せられました。
今年は全員おそろいの黄色いオリジナルキャンプTシャツ。
木道修復材の荷揚げに来ていた業者の方が、「歩くニッコウキスゲみたいだな」と笑顔で見送ってくれました。

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自然の家所員、サポーター皆様のおかげで全員無事下山。
リフト下駅では毎年恒例「水祭り」 みんな、水って美味しいだろ?

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西川町・水沢温泉で汗を流し、キャンプ場に戻ると、サポーターの柏倉さんが調理してくれた大鍋いっぱいの白飯、豚汁が待っていました。
 おそらく二日間のキャンプ場での自炊で苦労したのだろう、参加者の男の子が、
 
「こんなでかい鍋のご飯、米研ぐの大変ですよねっ!」

 と、柏倉さんにねぎらいの言葉をかけてくれていた。
 自分の体験から、人の苦労に思いを巡らす。
 そんな子供の何気ない一言に、感激させられました。

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 大鍋いっぱいの豚汁も、子供達の食欲に瞬殺です。

 今年は都合により、月山登山だけ子供達と一緒に過ごし、私は退出。
 「たっきー、今日帰るの~」
 男の子からのその一言が、私にとっての無形の報酬です。

 朝日少年自然の家関係者の皆様、サポーターの皆様、ありがとうございました。
 そして頑張り抜いた子供達に、おつかれさまでした。

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山小屋メシ in 月山

 山小屋の食事というと山岳メディアなどで北アルプスの小屋ばかりとりあげられてますが、ここ月山の山頂小屋でも素敵なおもてなしを受けました。

Dinner
月山・山頂小屋の夕食。
佐藤ガイドからは出発前にいただいた電話で「大滝君、岩魚の塩焼きがいいんだよ」と言われていたのですが、当日は月山筍をメインとする天ぷらと山菜白和え、右側手前の椀に入っているのがムキ蕎麦(蕎麦の実を挽かずにゆでたもの)。
佐藤ガイドは「この前は岩魚の塩焼き美味かったんだけどなあ・・・」と岩魚に未練があった様子(笑)
いえいえ、月山筍の天ぷらもじゅうぶん美味しいです。

Morning
朝は温泉卵に塩鮭の朝食ですが、ばっちり月山筍入りの味噌汁もつきます。
注目は手前の椀の酢の物。
山頂小屋のおかみさんが傍らにやってきて説明してくださったのですが、イタドリの塩漬けを刻んで、トマトと一緒に酢の物にしたとのこと。
塩漬けといってもイタドリの緑色がちゃんと残っており、トマトの赤と映えました。朝のさっぱり系でもちろん美味しいです。

一泊二日のガイド山行で、山頂小屋の皆様のおかげで大変快適に過ごせました。ありがとうございました。

※山頂小屋宿泊は要予約です。
月山山頂小屋ウェブサイト

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光の山

 7月30日、山形県環境エネルギー部みどり自然課主催、『山の日制定記念』月山親子登山にガイドとして出動。
 月山朝日ガイド協会の重鎮・佐藤氏、IDEHAの石沢氏、そして私の3人がガイドとして3班に分かれ、姥沢から月山に登り山頂小屋泊、翌日に羽黒側に抜けるコースである。
 今回のガイドを引き受けたのは、月山朝日ガイド協会事務局からご指名があったこともあるが、なにより、子供達を月山に登らせる企画だったことが大きい。

 登山中に雷混じりの大雨に遭遇、距離・時間、雷の位置を勘案して山頂小屋に逃げ込む。
 子供達はよく頑張ってくれた。
 当初の計画では入浴できるか不明だったものの、山頂小屋の方の配慮で子供達がすぐ入浴できる体制になっており、スタッフ皆で安堵する。

 長年、月山でガイドやっていながら、山頂小屋宿泊は初めて。
 雨雲が去った後の月山で、山頂でしかみられない光景を目にすることになる。

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 山頂小屋からのぞむ日没。

 雨雲が去り、目の前に雲海がひろがる。
 参加者の保護者、子供達は山頂から見下ろす庄内平野、村山平野に感激した様子。

 翌朝は4時前に起床し、4時半頃の御来光を待つ。
 皆で寒さに耐えながら、薄明るい東の空を眺め続ける。
 そして、

Surise1
 東の空に太陽が昇る。
 白装束の参拝者がだれともなく、
 「ばんざーい!ばんざーい!」
 「今日はいいことあるぞ」
 と叫ぶ。

 宇宙に無数にある恒星の一つ、太陽。
 その「光」という電磁波の一種にすぎない可視光線に、人々は心を動かされ、幸福を感じる。
 なぜ日の光はそこまで人々の心を動かすのだろう。
 
 そんな冷めた思いを抱えていたのだが、参拝者の方々の感激をみて、あらためて思い直す。
 日の光は生き物にエネルギーを与えるのだ、と。

 今日は羽黒側に下山。
 白装束で、息を切らし、大汗をかき、金剛杖を頼りに高齢の女性たちが下から登ってくる。
 皆、月山に祈るために。

 私がみた、月山の御来光。
 それは月山を訪れる数多くの老いた参拝者たちが、心の底から見たくても見られない光景なのかもしれない。
 御来光を眺めた感動よりも、その光景を分かち合う術をもたない自分にやりきれない思いを抱えながら、私は多くの登山者たちとすれ違い、下山した。

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