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800万年の光沢

 山形県朝日少年自然の家の毎秋恒例行事 『地球の歴史探検隊!~ヤマガタダイカイギュウと化石掘り~』 にサポーターとして参加。
 自然の家主催行事でも高い人気を誇るこの行事、今年は午前、午後の二部に別れて催行するという。
 伺った話では募集開始と同時、各学校に配布したチラシが行き渡る前に定員40名が瞬時に埋まってしまったため、募集枠を倍増して二部開催にしたとのこと。
 
 今回は私も班付サポーターとして、午前・午後いずれも幼稚園児を含む年少者の多い親子連れをフォローする。

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 午前の部。ヤマガタダイカイギュウ発掘現場を見学。
 山形県立博物館の石黒先生からレクチャーを受けます。

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 その後、山形県朝日町某所で砂岩層・泥岩層の違いなどレクチャーを受けた後、古びた林道の斜面で化石発掘開始。

 初めての方はなかなか化石発掘のやり方がイメージできません。
 最初に私が速攻で掘り出し、

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 こんな風に貝がでてきますよ~、と実物を見せてあげる。
 今回は私が担当する班に自力で掘り出すことができない年少者がいるため、化石がチラリと見える程度に掘り出し、 「ほら、これ化石じゃないかな~」と差し出してみる。 保護者の方も子供達も「こんな感じででてくるんですか」 「もっと出てくるかも」とやる気を出してくれた。 

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 掘り出した化石の鑑定をしてくださる山形県立博物館の伊藤先生。
 鑑定を待つ間の子供達の表情から、ドキドキ感が伝わってきます。

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 自然の家の土屋所長が掘り出した大型の巻き貝。
 今年はウニの化石を掘り出す子供達が続出、ウニ化石の当たり年でした。

 現地での昼食をはさみ、午後の部の参加者たちと合流。
 わずかな時間を利用して近くの公衆トイレへ。
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 今年もこの景色に出会えました。山形県朝日町、椹平の棚田。

 午後に担当した1年生の女の子は、私が最初にサンプルとして見せた二枚貝の化石がツボにはまったらしく、「この石ほってみて~」となついてくれた。
 砂岩の塊に耳をあて、 「なにか音がきこえるよ」 「化石がいびきをかいてねているよ」 と言う。
 採取時間がおわり、駐車場に帰る際に露頭を指さし「ここにまだ化石がねむってるの?」と聞かれる。
 「そうだよ、来年化石掘りにくるお友達のために、まだいっぱい化石眠ってるんだよ」と答えてあげる。

 今日は自分の化石採取は考えず、参加者たちの様子を巡回しながら一日がおわりそう・・・午後の採取時間もまもなくという時、足下に砂岩のフレークが落ちていたので何気なく拾ってみた。
 何かキラリと光る部分が露出している。
 貝の殻かと思ったが、この露頭で採取される貝化石はほぼ石化しているはずである。
 植物の根かと思ったが、光沢が明らかに違う。
 ハンマーで慎重に砂岩を崩すと、

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 サメの歯の化石でした。伊藤先生によればムカシアオザメの歯と鑑定いただきました。 
 化石といっていいのだろうか。エナメル質の光沢も美しく、内部は空洞になっている。
 自然の家でサポーター(ボランティアスタッフ)を始めて10年以上になるが、今までの化石掘りで貝、ウニ、魚の骨はでてきたがサメの歯は聞いたことがない。
 この地層は約800万年前に形成された層。化石掘りの記事で毎回書いているが、現在の学説ではアフリカあたりで類人猿が人間になりかけの時代である。
 800万年もの間、地中の闇の中でこの光沢を保ち続けてきたサメの歯に、感動せずにはいられませんでした。

 化石採取という活動を通じ、子供達や保護者の皆様にも驚きと感動を味わってもらえたこと。
 コミュニケーション下手、氷雪や岩に秀でている訳でもない、ガイドとしての自分に行き詰まりを感じていたが、自分のささやかな行動で子供達に自然の素晴らしさを味わってもらえる。
 少しずつでも、野外教育の現場で経験を積み重ねていこう、という想いを新たにする。

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コメント

今年も参加したかったのですが、息子の算検と重なり、無念でした。
かなり大きな鮫の歯を見つけられたようで、うらやましい限りです。
来年こそは参加したいと思っています。

安藤様
 以前に山形応用地質研究会に在籍していた頃、新庄の某工事現場で他の方がサメの歯を見付けた場面に立ち会い「おおすげえなあ」くらいに思っていたのですが自分が見つけたとなるとやっぱり興奮しましたw
 
 化石発掘体験できる貴重な露頭ですし、開放してくださっている関係者の方々には本当に感謝の念でいっぱいです。

 機会ございましたら来年ぜひご参加ください。

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