晴天、山には行かない日。
2月12日、昼から晴天となる。
今日は旧暦の1月16日。
沖縄では「十六日祭(ジュールクニチー)」、または「グソー(後生)」の日。
すなわち、『あの世の正月を祝う日』。
沖縄出身の人と仕事をしているのだが、その人いわく、
「旧正月と十六日祭は沖縄の人は山に入りません」という禁忌があるとのこと。
今たずさわっている仕事でも予定では山に入らざるを得ない状況だったのだが、諸事情により旧正月の日は休工、十六日祭の日は日曜ということで、仕事では山に入らずに済んだ。
昨日も休工だったのだが、月曜の作業の下準備のため了解を得て山中にある現場に入らせてもらった。
途中、車で通りかかった大宜味村や国頭村の墓地では、十六日祭に備えてであろう、墓周辺の掃除をしている人が目立つ。
今日は日曜。
調べ物のため名護市立図書館に向かう途中、名護市内の霊園を通りかかる。
旧暦の行事も廃れつつあるのか、地域差があるのか不勉強でわからないが、民俗学の本で紹介されているような、墓地で盛大に重箱を広げてお参りする、という風景は見られなかった。
それでも名護市内の墓地では、幾つかの家族連れが墓を掃除したり、花を持ってお参りしている光景がみられる。
私は余所者として、さすがに「墓参り」という行為にカメラを向ける神経は無い。
しかし十六日祭という行事は、スーパーマーケットで身近に感じることができる。
「十六日祭御供え」として、惣菜コーナーには煮物や餅、果物コーナーには果物籠、レジの近くには餅菓子が大量に並べられてある。
大陸の文化を反映しているのだろうか、容器が「八卦」を連想させる八角形の樹脂容器であることが興味深い。
名護市立図書館で調べ物をしていると、スマホにショートメールが入る。
一緒に仕事をしている沖縄出身の方からだ。
『今日は山には入らないでくださいね』
はい、郷に入れば郷に従えです。
晴天下、のんびり徒歩で図書館からウィークリーマンションに戻る。
その途中、
イートイン可のパン屋さんで昼食。
キャベツとチーズを織り込んだパンが激ウマでした。
パン工房きしもと にて。
| 固定リンク
「民俗・風土」カテゴリの記事
- 鮭の新切教室 第2回目(2021.02.07)
- 鮭の新切 (ようのじんぎり)(2020.11.29)
- 御大日尊御開帳 山形県真室川町西川地区(2020.10.31)
- 庄内の胡麻豆腐(2020.10.24)
- 貧乏の神送り 山形県 小国町 白子沢地区(2020.08.02)
コメント