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ナゴランを育てよう

Nago 土曜、名護青少年の家主催『ナゴランを育てよう』に参加。 少しでも沖縄の自然を知りたい。
一昨年に名護岳に登った際、その存在を知ったナゴラン。その講習、着生の実習も行うというので参加してみた。

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ナゴラン。花の時期はまだなので写真で勘弁くだされ。
その名前は、18世紀に名護市の名護岳で発見されたことに由来する。
しかし可憐な花形と特有の芳香から乱獲にあい、さらに太平洋戦争の戦火により沖縄県内の自生地ではほぼ絶滅したとされている。
絶滅危惧種1A類とは、「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」を意味する。

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本日の講師は沖縄県立北部農林高校・園芸工学科の金城先生、そして同校の女子高生6名がアシスタントとして講師を務めた。
北部農林高校ではナゴランはじめ様々なランの培養・栽培を研究している。

本日の参加者は約10名。
ラン栽培とあって、知識も経験もプロ級の方が幾人かおられました。
ナゴラン栽培の概略説明のあと、「着生」実習の説明。

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金城先生が「着生」のお手本を示してくれます。
「着生」とはナゴランの根を他の樹木の枝に縛り付け、定着させること。

あくまでもお手本として細い観葉植物の幹を使ってます。
ポットで栽培したナゴラン、根についたミズゴケをとり、麻縄で縛り付けます。

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ティーバッグに油かす(肥料)を入れ、これもナゴランの上に縛り付けます。雨天時に雨水で養分がナゴランに流れる仕組みです。
画像は準備してくれている北部農林高校の生徒さん達。

ひととおり説明をうけたところで、参加者に用具、そしてナゴランの苗が2つ渡されます。
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まずは慎重にポットからナゴランを抜き出し、根を傷めないようにそーっとそーっとミズゴケを取り払います。

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準備OK。用具を持って、青少年の家駐車場の立ち木に皆で移動。

このナゴラン講習は名護青少年の家主催行事として10年以上続けられており、今までの観察結果からもっとも開花率の良い立ち木を選びました。金城先生によればリュウキュウコクタン(クロキ)が適当とのこと。
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昨年、一昨年に着生されたナゴラン。しっかり根が枝に張り付いています。

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参加者には盗難防止用メッセージボードも渡され、私もボードと一緒にナゴランを着生させました。

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苗2本目はこんな感じで。

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あまり直射日光のあたらない場所をえらび、みなさん思い思いの場所にナゴランを着生させます。

 講義の中で、「ナゴランは着生した樹木から養分をとっているわけではなく、ただくっついているだけ」という説明がありました。
 あれ? じゃあナゴランはどうやって養分を調達しているんだろう?
 そばにいた金城先生に質問してみると、「ナゴランの根は空気中の水分を吸収して、そこから光合成などで養分を調達するんです。だから育ちにくいんですよ」という答えをいただいた。

 ランには2種類ある。
 地面に根を張って生きる「地生ラン」と、樹木や岩に根を張り生きる「着生ラン」だ。
 ナゴランはじめ着生ランの種子は他の植物と異なり、種子内に成長するための養分を含んでいない。
 それが、いったん自生地が失われると復活も困難で絶滅に瀕している一因ともいわれる。
 今回会場にデモンストレーションとしてもちこまれたランの苗も、フラスコの中で、栄養分が含まれたゼリーの上で「培養」された苗たちだ。

 荒々しい大自然の中でしぶとく生き残る「雑草」もあれば、なんとデリケートな植物もあるのだろう。

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 代々、名護青少年の家でナゴランを着生させている木。
 画像の女の子達は講師アシスタントを務めていた北部農林高校の二年生達。今日はお世話になりました。

 ナゴランはここ名護市の名護小学校、名護中学校の校章や校歌にも使われている。
 いつかナゴランが復活しますように。

 行事解散後、徒歩でウィークリーマンションに戻る。

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帰る途中、名護岳の麓から名護市を見下ろす。
気温10度、山形では初春の気温だが、沖縄ではとても寒い日になる。他の参加者の方はダウンジャケット姿だった。
厚い雲間から海に光が差し込んでいる。
「あー、しばらくこの街で暮らすんだなあ」と街並みを眺める。

本日の行事、お土産として参加者には貴重なナゴランの苗が配られた。
探偵ネロ・ウルフみたいに、マンションの一室でラン栽培してみようか。

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