ブナ雪原探検隊2017 2日目
朝。
いつものように、参加者よりも早く起床し、外に出て観天望気。
気温マイナス7℃、放射冷却現象で駐車場の車は真っ白。
沖縄暮らしが続いたので、凍り付いた自分の車に一瞬戸惑う。
朝日少年自然の家からは、眼下に最上川・大江町の街並みが一望できるのだが、今朝は彼方の山並みまで雲海に覆われていた。
自然の家の素晴らしいスタッフ、仲間と一緒に行動させていただき、私はあと幾度、こんな美しい景色を見ることができるのだろう。
朝食とパッキングを済ませ、バスで月山中腹・志津温泉へ移動。
本日のガイドは月山朝日ガイド協会・私のブナ林ガイドの師である横山さん。
ヤママユガの繭やウサギの糞・小便跡など「フィールドサイン」を観察したり、
横山さんからブナ原生林の解説を聞きながら、今年も一本ブナに到着。
冷たい風が吹いているため、昼食は毎年利用しているピークではなく、少し下りた凹地に行く。
今年も雪穴掘り。
自然の家スタッフの神保さん、サポ仲間のマロ、同じガイド仲間の細谷さんが汗だくで一生懸命掘る一方、私は上で掘られた雪ブロックを周辺に捨てる係。はっはっは。
3mまで掘り下げる。ゾンデ棒を刺してみると、積雪深は5.5m。
掘った穴は子供達に大人気。
みんなで集まる様子は、まさに昨日スライドショーで読み聞かせた『てぶくろ』そのまんま。
帰路、横山さんの指示で私がラッセルを引き受ける。
昼近くになり、好天で重くなった積雪をスノーシューで踏みつけて進む。
トレースの無い雪の斜面を進むと、一昨日までの沖縄の気候・風土を忘れ、やはり自分は雪国の人間だ、と思う。
下山路は例年のようにキャットで圧雪されておらず、なかなか尻すべり遊びができませんでしたが、それでも斜面を見つけては滑って遊ぶ子供達。
ブログラムも無事おわり、帰路の弓張平センターでは玉こんにゃくを振る舞ってくださいました。
玉こんにゃく食べた後の串を片付けるべく、自然の家の土屋所長が真っ先に自らビニール袋を調達してきて皆から串を集めている。ホスピタリティと行動力という点で、土屋所長にはいろいろ教えられる。
昨年の記事に書いたが、指定管理者制度が始まり従来のような活動ができるか不透明な状態だったが、良き仲間、スタッフの皆様のおかげでこうして今年も子供達と自然の中を歩くことが出来た。
『来年もまた来たい』
そんな子供達の一言が私にとって無形の報酬であり、子供達はもちろん保護者の方々にも自然の素晴らしさを体験してもらう。それが今の私にとってのガイド活動の動機付けである。
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