大統領がアウトドアメーカーを手なずける日
意識高い系パタゴニア社のこめかみをピクピクいわせ、LLビーン社を名指しで推奨し波紋を広げているドナルド・トランプ大統領。
個人的に予想していましたが、トランプ大統領は貿易関税の緩和という形で、アメリカのアウトドア産業に貢献することとなりました。
Trump Announcement on Trade Saves Industry Millions by outdoorindustry.org 2017.6.29
以下引用開始
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トランプ大統領は本日、バックパック、ダッフルバッグ、その他旅行用品製造メーカーのコスト削減に貢献する声明を発表、アウトドア業界に大きな勝利をもたらしました。
本日の声明は、特定の途上国で商品を調達することを促進する一般特恵関税制度(GSP)の拡大に関するものであり、 バックパック、カバン、旅行用品など幅広い製品を含み、現在はタイ、インドネシア、スリランカ、フィリピンなどが対象国となっている。
OIAの政府担当副部長であるアレックス・ボイアン氏は、
「アウトドア産業協会(OIA)は、バックパック、スポーツ・旅行用バッグのすべてのGSP対象国に免税を拡大するというUSTR (訳者注:アメリカ合衆国通商代表部) の決定を賞賛する。」
「これらの製品は、アメリカ人がアウトドアを楽しむために必要な装備であり、多くのアウトドアメーカーにとって必要不可欠なビジネス部門です。4%から20%にわたる輸入税を撤廃することでコストを削減し、技術革新を促進し、アメリカ人の雇用を産み出すことに役立ちます。」
OIAは、2015年にGSP新法、GSPの対象となるバックパックや旅行用品を適法とする法律制定を目指しましたが、オバマ政権は製品の適用範囲、GSP対象国を限られた国に限定しました。
OIAは適用される対象国を拡大するため複数の請願書を提出したが、決定は後継のトランプ政権に委ねられた。
本日の大統領の発表では、2017年7月1日土曜日の時点でGSP対象国から供給されていれば免税適用となる製品のリストが公開されています。
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大統領選挙直前は、組織のバックアップに民主党議員を担ぎ出していたOIA、この記事のコメントではすっかりドナルド・トランプ大統領の方針を賞賛してますね。
アウトドアギアに詳しい方ならピンとくると思いますが、インドネシア、フィリピンといえば有名アウトドアメーカーのバックパックなどの生産国。
今回の輸入税撤廃によって、米国アウトドアメーカーのトランプ大統領に対する態度がどうなるものやら。
私は興味があるので大統領選前から候補者2人のアウトドア業界に対する態度を傍観してきましたが、地球温暖化をはじめとする環境問題に関してはネタしかばらまいてなかったトランプ大統領。
そんな大統領が、こうした政策を打ち出すあたりにアメリカのアウトドアメーカーの「存在感」を感じる記事でした。
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