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【訃報】 エリザベス・ホーリー女史 逝去

 50年以上にわたってヒマラヤ登山を記録し続けてきたジャーナリスト、エリザベス・ホーリー(Elizabeth Hawley)女史が1月26日、肺炎のためカトマンズ市内の病院にて亡くなりました。94歳でした。

Chronicler of Himalayan expeditions Elizabeth Hawley passes away by The Himalayan Times 2018.1.26

Goodbye Miss Elizabeth Hawley, legendary chronicler of Himalayan expeditions by Planetmountain 2018.1.26

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在りし日のエリザベス・ホーリー女史(AFP通信)

 1923年アメリカのシカゴ生まれ、1943年ミシガン大学卒、その後1960年にネパールに移り住みロイター通信記者として活動、1963年のエベレスト西稜アメリカ隊の成功をスクープして以来、女史の克明なヒマラヤ登山の記録が始まりました。

 その克明な記録と鋭い言動、日本でも「ホーリーおばさん」の『洗礼』を経験した方は少なくないでしょう。
 2010年のBBCでのインタビューでこんな風に答えています。

「クライマーを怖がらせるつもりは無いけれど、たぶん「調停人」くらいには思われていたでしょう。」
「彼らが私に真実を語ることを恐れるかも知れませんが、それは価値のあることかもしれないのです。」
"I don't mean to frighten people, but maybe I've acquired this aura of being the arbitrator," she told the BBC in 2010. "It might scare them into telling me the truth and that might be useful."

 私個人の見解ですが、近年の、エリザベス・ホーリー女史をまるで「登頂認定人」のように扱う風潮に疑問を抱かざるを得ません。
 登頂報告に赴いたクライマーに対して女史が幾つか質問を投げかけ、登頂が事実と確認した上で「登頂おめでとう」と祝福したり、つい数日前に同じ山に登頂したクライマーから得た証拠写真を提示したりという行動があったのは事実です。
 
 しかし記録者たるエリザベス・ホーリー女史を「登頂認定機関」のように扱う態度は、「なにをもって登頂とするのか」 「なんのために頂上をめざすのか」 登山者としての主体性を自ら放棄しているとしか思えません。
 先年の8000m峰14座「女性初登」記録を巡る、オ・ウンソン女史のスキャンダルおよびそれを巡る韓国メディアにおける、エリサベス・ホーリー女史の一言一句に右往左往する態度は「醜態」以外の何物でもない。

 女史の偉大なところは、50年以上にわたり、約1万隊にわたる登山隊の成果を克明に記録しつづけたことにあります。
 池田常道氏も前々から指摘していますが、プロ野球では試合の一球すらスコアとしてきちんと記録されているのに対し、登山では報告すら残されないケースが多い。 まして近年の商業登山隊全盛ではさらに状況はカオスになってきました。
 そのような状況下でも記録を続けたホーリー女史の偉業は、今後もデータベースとして意志を継ぐ者によって書き加えられることでしょう。

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エリザベス・ホーリー女史の思い出

 過去2回ほど、エリザベス・ホーリー女史と面会したことがある。
 初めての8000m峰を経験した21歳の秋、このときはあまり記憶に残っていない。
 2度目、世界で一番高いチョモなんとか山に遠征した際、ホーリー女史はカトマンズの悪路を自らワーゲンを運転してやってきたのでした。

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私たちのインタビューのためわざわざご足労いただいたエリサベス・ホーリー女史。当時はご自分で青い「ビートル」を運転してやってきました。(1996年カトマンズにて筆者撮影)

 以前にも当ブログで書きましたが、強烈に印象に残っていること。
 登山計画のインタビュー中、副隊長の園田さんが気を遣ってホーリー女史のグラスにコーラを注ごうとした時、「いえ、結構」と園田さんの手をとどめ、ご自分でグラスにコーラを注いでいた。

 愛読紙・産経新聞が好んで「凛とした女性」という表現を使うが、日本女性で「凛とした」方なんて、あまり記憶に無い。(ボク何か失礼なこと書きました?)
 日本人ではないが、「凛とした」という表現を読むにつけ、なぜか私はエリサベス・ホーリー女史を思い起こすのだ。 時には厳しい・鋭い言動で知られる女史だが、私の手元に残っている記念写真では、笑顔で私たちと並んでいる女史の姿が残っている。

 ヒマラヤ登山史を見つめ続けた、偉大な先達の逝去に哀悼の意を表します。

「ホーリーおばさん」の雰囲気を知ってもらうため、ぜひこちらの動画をご覧下さい。

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1月お仕事&読書日記

1月14日。
大寒波がやってきた翌日。
小正月の民俗行事を見学しようと目論んでいたが、実家の老母から「水道凍った」という連絡。
業者に任せるより自分がやった方が早い。
実家の窓から隣家との隙間に入り込み、上水道に巻かれた保温材の撤去、解凍、さらに再凍結しないように保温材の設置。
部材が無いので開店時間早々にホームセンターに行くと、前日からもう凍結が進んでいたのか、保温テープ(スポンジ状のテープ)だけが完全売り切れ。
業者向けの店を廻り、ようやく入手。
それから実家にもどり、上水道管に凍結防止の措置をとる。
こうして休日はおわる。

1月某日
現場作業でトラブル多発、PCもアクセスせずに寝る日々が続く。

1月某日
現場が一段落したところで読書再開。
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番組ば視聴できなかったが、中国共産党の犬NHKの『100分de名著 ソラリス スタニスワフ・レム』をゆっくり読む。
タルコフスキーの映画も好きなのだが、浅学な私の知らない解釈を知ることが出来た。

1月某日
世間では新版「広辞苑」のニュース。
私が所有している広辞苑は1976年発行の第二版補訂版。
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通っていた小学校に「長岡賞」という、スポーツまたは学業・生徒会でそれなりに活躍した者に贈られる賞があった。
私は小学校の生徒会で役員をしていたため、ちゃっかり長岡賞をもらうことができた。その副賞が「広辞苑」だったのだ。みたこともない巨大な国語辞典に、当時小学生だった私は日本語の奥深さを知ることになる。

とはいえ、普段使っていたのは角川のハンディな国語辞典。最近はネットに頼り切りだ。
広辞苑を使った機会といえば、池田常道氏によるラインホルト・メスナーの解説において不必要に使う難解な哲学用語を調べるのに使ったくらいか。

最近の「広辞苑に◎◎が載りました」という報道の在り方には疑問を抱いている。
流行廃りのある言葉などはそれこそネットに任せればよい。
国語辞典はやはり、日本語の奥深さを知るきっかけであってほしい。

1月某日。
JR東日本の電車内で、妊婦さんが無事出産されたというニュース。
我が家でもカミさん、娘とともにニュース番組をみながら「看護助手さん隣に載ってたんだって~」と盛り上がる。

そこで私の蔵書を探る。
私が持っているアメリカの救急法の訳書『イラスト救急処置マニュアル』(原題{「First Aid Manual」 大塚敏文訳 南江堂 94年出版)という本。
この本、日本の救急法の書籍と異なり、なんと「緊急出産」の解説までイラスト付きで載っている。
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素人が分娩という医療行為に関わることは危険きわまりないだろうし、実際にそんな場面に出くわした場合は医療機関への迅速な連絡が最優先されるべきなのだろうが、出産のやり方まで掲載されていることに、日本とアメリカの救急法の違いをみる思い。

東日本大震災クラスの災害で、やはり妊婦さんが産気づいて・・・というエピソードは聞きますので、今回のニュースを見てあらためて同書を読み直してみた次第。

1月某日。
会員として所属している日本野外教育学会から、会員向けに書籍が送られてきた。
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『野外教育学研究法』

野外教育に関する論文・研究を進めるうえでのノウハウ・考え方をまとめた書籍である。
類書として、1998年にやはり日本野外教育学会が出版した『自然体験活動の報告書レポート・論文のまとめ方』という本も持っているのだが、こちらの内容は「報告書・論文・レポートの違い、まとめ方」から始まる、どちらかというと学部生向けの内容。この本の内容をさらに進化させたのが、今回の『野外教育学研究法』といえる。

野外教育学研究でネックになるのが、野外教育・野外活動の成果を調査するにあたって、目に見えない・数値化しにくい子供達の「心」、「成長」をなんらかの形にして調査しなければならないという点。
さらに、研究成果において「自然体験は教育的にとても良い」という結果が導かれるが、野外教育の「何が」「なぜ」効果をあらわすのか明らかにされず結果だけが重視される傾向にあり、意外にも人文科学系アプローチがまだ不十分であるという。 私のような末端で活動する者に何ができて何が得られるのか、今一度考えたい。

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日本のメディアが報じない平昌五輪アイスクライミング競技のゴタゴタ

結論から書きますと、平昌冬季五輪におけるアイスクライミング競技開催は未だ「はっきりしない」模様です。

 既に当ブログ1月12日記事で韓国・月刊『山』誌の記事を引用して競技催行に言及しましたが、月刊『山』誌の記事は12月20日現在の動向、その後に大韓山岳連盟が方針を変えたようです。
 関係者の方を混乱させた可能性がありますので、お詫び申し上げます。

1月17日付「東京新聞」において八木名恵選手および東京新聞記者が公開競技は行われない事に言及していますが、その内幕を韓国の毎日新聞(韓国・大邱市の地方紙、日本の毎日新聞社とは無関係)が報じています。

平昌アイスクライミング競技霧散・・・青松W杯シリーズに冷たい風 by 毎日新聞(韓国) 2018.1.4

以下記事引用開始
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山岳連盟、予算の問題でキャンセル・・・選手達の嘆願書の提出など反発

 2月に平昌冬季五輪でのショーケース(オープン戦)開催予定のアイスクライミング競技が失敗に終わり大きな波紋が予想される。

 イベントを主催する大韓山岳連盟が、財政上の問題でイベント放棄の意思を最近になって国際山岳連盟に伝達し、この内容がオリンピック組織委に伝えられたことが分かった。

 大韓山岳連盟側は「平昌冬季五輪のアイスクライミングのデモのために設営する人工氷壁など約5億ウォンの予算がかかり連盟で負担しきれない規模」とイベントのキャンセル経緯を明らかにした。

 先にこの事情を察した青松郡は、現在青松氷谷アイスクライミングセンター前に設置された人工氷壁を無償で貸与すると提案した。 構造物等を無償で借りても解体しての輸送、再建設にかかる費用が1億ウォンを超えると予想され、連盟はこの提案も放棄した形だ。

 平昌冬季五輪の公開競技開催白紙によって、アイスクライミングをオリンピックの正式種目に推進しようという計画に大きな支障をきたすことになった。
 国際山岳連盟は過去2014年にロシア・ソチ冬季五輪の際、初めてアイスクライミング公開競技を披露した。当時の青松郡もアイスクライミングW杯開催地としてソチと共にアイスクライミングの広報に貢献した。 国際連盟は平昌冬季五輪の公開競技を経て、2022年の北京オリンピックで正式種目に採択という計画を立て、積極的な活動を進めていた。
 実際に、韓国で創始されグローバル化された国際公認スポーツである「テコンドー」も、1988年のソウルオリンピックに初めて公開競技に採用されてから、1992年のバルセロナ五輪の公開競技を経て、2000年のシドニーオリンピックから正式種目に採択された先例がある。

 アイスクライミング公開競技のキャンセルが報じられ、大きな波紋も予想される。
 まず、選手たちが大きく反発している。毎年2月のW杯シリーズが開催される期間なのに、同時期に計画された平昌冬季五輪公開競技のために別々にスケジュールを組んで練習してきたからだ。選手たちは嘆願書を提出するなど、大きく動揺している。
 青松郡もオリンピック公開競技によるハロー効果を狙っていたが、開催取消決定によって同月開催されるW杯開催に悪影響を与えないか懸念している。

 これまで冬季五輪で韓国にもう一つの金メダルをもたらす種目と評価されていた国内の選手たちとファンも失望している。 昨年1月に青松で開かれた2017アイスクライミングW杯で大韓民国代表のパク・フィヨン(35歳 ノースフェイスクライミングチーム)選手、ソン・ハンナレ(25歳 アイダークライミングチーム)選手がリード部門で男女そろって優勝するなど、韓国選手たちの世界最高の技量が知られているからである。国内のアイスクライミング選手は、「ロシアのソチ五輪の時も小規模で公開競技が運営されたし、多くの予算が負担であれば規模を縮小してでも開催することが正しいと思う。予算が問題ではなく、連盟の意志が問題のようだ」と非難した。

 ギム・ジョンギル大韓山岳連盟会長は「別のスポンサーなどを調べて各所で努力したが、良い結果を得られなかった。内部的には公開競技のキャンセルが決定されたが、それでもオリンピック開幕まで方法を模索するつもりだ」と述べた。

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以上引用おわり

続く1月19日、同じ韓国・毎日新聞社が記者コラムの中で、今回のアイスクライミング公開競技開催に関する内幕を明かしています。

【記者ノート】山岳連盟内紛にアイスクライミングは後回し by 毎日新聞(韓国) 2018.1.19

以下引用開始
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 大韓国山岳連盟(以下連盟と略)が、来月開催される平昌冬季五輪期間中のアイスクライミング公開競技を開催するかどうかを巡って内紛が続いている。

 当初、連盟は競技場の建設などの予算を確保できず、イベントを放棄した(本紙4日付10面の報道)。しかし、アイスクライミングの選手たちが、これに反対する集団声明を出し、アイスクライミングがオリンピック正式種目採択を願うファンまで連盟の決定を非難し、公開競技再開の議論を再燃させた。

 結局連盟は5日に公開競技推進委員会を立ち上げ、公式ホームページを通じてボランティア募集を掲げ、8日には公開競技施設の建設に関する提案募集の発表を出し公開競技準備を主張した。

 一段落したとみられるこの問題に、最近再び水面上に問題が浮上している。連盟の予算、日程を巡って内紛が続いているからだ。

 匿名希望のある連盟会員は、「公開競技が失敗に終わったら、現会長の立場も揺らぐために発表などを公開して体裁だけ整えようということだ。公開競技を開催するには少なくとも1億ウォンがかかるが、この予算も確定していないし開催日すら決まっていない状態」と話す。

 一方、公開競技を準備する連盟関係者の言葉は違った。むしろ、幾人かの連盟会員から公開競技の進行を妨害されていると主張した。

 連盟のある関係者は、「公開競技の進行を妨害しようという一部会員がいます。大企業に公開競技関連のスポンサーをお願いしたが、これを再びご破算にしてしまうなど、公開競技開催計画に関してあらゆる雑音を外部に流されて苦労している」と訴える。

 連盟の今回の問題は、単に公開競技が成功するかどうかを離れ、大韓山岳連盟内部の「派閥争い」と指摘する人もいる。
 イ・インジョン アジア山岳連盟会長が11年間にわたり連盟を率い、後任のキム・ジョンギル会長が2016年からバトンを譲り受けた。 この過程の人事で「不協和音」が生じ、公開競技開催にまで火の粉が飛び散っているという分析だ。

 連盟会員はそれぞれの胸にシンボルを着用する。このシンボルは、11個のエーデルワイス文様が描かれている。朝鮮統一を念願する南北の11地方を象徴する。最近の連盟の会員の胸には、このシンボルが見られなくなっている。
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以上引用おわり

というわけで、アイスクライミング公開競技開催のゴタゴタの陰に、大韓山岳連盟の内部事情が絡んでいるという韓国・毎日新聞の分析です。

日本のメディアでは連日、南北統一チームによる韓国女子アイスホッケーチームの惨状、そして韓国首相が吐いた「女子ホッケーはメダルに遠い」発言が報じられています。
今回の報道を読む限りでは、韓国が世界に誇る実力を持つアイスクライミング競技の芽を、自らの手で摘み取ってしまっている現実が見えます。

もうすでに平壌あいや、平昌五輪まで時間が無い状態ですが、アイスクライミング公開競技を巡る混乱は日本、韓国いずれのクライマーにとっても不幸な状態といえるでしょう。

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チューブすべりとアイス作り2018

山形県朝日少年自然の家企画事業『スノーチューブ滑りとアイスクリーム作り』にサポーター参加。

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 毎年1月に行われる同行事、久しぶりの参加だが、会場である大斜面はBGMが流され、斜面の上と下に飲み物を備えたテントが既に設営されており、立派なリゾート施設風。
 指定管理事業体であるヤマコーはじめ職員の皆様のご尽力で、従来とは全く違う素晴らしい会場に仕上がっている。本日はここでお手伝いさせていただく。

 前日までの好天、今朝の気温は-10℃、コースはガリガリになっていて、例年よりスピードが出る状態。

 サポーター(ボランティアスタッフ)は私含めて4名、当初の予定では会場あちこちをまわってサポートするつもりだったが、滑走コースが蛇のように曲がっている『くねくねコース』でコースアウトする参加者続出、カーブのバンク部分にはり付きとなる。
 タイヤチューブに乗った参加者が滑ってくると、カーブのバンク部分を乗り越えて吹っ飛んでくる。
 それを手で軌道修正するという役割である。
 たいていスピードに乗っているので、私も身体ごと吹っ飛ぶこと数回。

 私が2001年から朝日少年自然の家でお世話になり、今回はもっとも年少者(小学生未満)参加者が多い。
 チューブすべりと併せて行われたアクティビティ「宝さがし」、「的あて」も、年少者にはよい休憩時間であり、楽しかったようだ。

 昼は館内食で皆でカレーを食べ、午後からアイス作り。

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 アイス作りの説明を聞く参加者の皆さん。

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 年少者ゆえ、アイスが冷えて固まるまで待ちきれず、雪遊びに興じる子供達もチラホラだったが、おりからの好天の日差しの下、皆さん手作りのアイスを美味しく食べていただきました。

朝日少年自然の家のチューブすべりコースは、県内の自然の家のチューブすべりコースでも、その距離・傾斜から「ハード」といわれていますが、今年は親子連れ参加がほとんどで大人の方も楽しく滑っていました。
職員、っポーター仲間の皆様、お疲れ様でした。

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朝日少年自然の家サポータールームに据え付けられた、常温核融合炉・・・ではなく、「芋焼き器」。

サポーター仲間であり月山朝日ガイド協会会員の細谷さんが廃材利用で自作したもの。アラジンの石油ストーブを流用して、石焼き芋専用機になっています。

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ドーム型の覆いの中はこんな感じ。

積雪期キャンプに備え、試験的に屋外で焼き芋を試してみましたが、風で熱が奪われ時間がかかりそうだったので、屋内で試し焼きしているところです。

焼くこと数時間。
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職員の皆様、サポーター仲間で焼き芋試食です。
ちなみに芋は細谷さんが栽培している「安納芋」。
焼くと蜜の浸みだしが凄いです。甘くて美味しい。ごちそうさまでした。

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で、平昌冬季五輪でアイスクライミング競技はどうなった?

そんでもって、平昌冬季五輪でのアイスクライミング競技はどうなった?

Showcase公開競技(メダル無しの公開競技)が決定した模様です。

平昌冬季オリンピックアイスクライミングショーケース開催確定 by 月刊『山』2018.1.11

以下引用開始
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大韓山岳連盟、12月21日UIAAに公式開催の通知

 キム・ジョンギル会長は12月20日、国際山岳連盟UIAA事務局に平昌冬季オリンピック開催期間(2018年2月9日~25日)中に会場内に人工氷壁を設置して、ショーケース公開競技を開催することを発表した。

 2014ソチ冬季五輪で行われた初のアイスクライミング公開競技では、世界的なスター選手招待コンペ、テストクライミング、クライミング体験などのプログラムが行われた。平昌ショーケース公開競技のイベント内容は、UIAAと協議を経なければならないが、ソチ冬季五輪と同様のプログラムが進められると思われる。
 オープン戦の一種であるショーケース公開競技開催確定は、12月20日キム・ジョンギル会長が訪韓したUIAAトーマス・キャル副会長と面会した席で確定した。これはUIAA側が大会成功のために2万5000ユーロをサポートすることを約束した。キム・ジョンギル会長は、追加の資金援助を要請したが、トーマス・キャル副会長は、帰国後に執行部と検討するとした。

 一方、トーマス・キャル副会長はアイスクライミングワールドカップ公式スポンサーであるヨンゴン・アウトドアのソン・ギハク会長との面会を通じ、スポンサーシップが続くことを希望すると依頼し、続いてペ・キョンミ国際交流委員長、アイスクライミングのワールドチャンピオンであるパク・フィヨン、国際ルートセッター、キム・ジョンホンさんと一緒に会場である平昌を訪問した後、帰国した。

 実地踏査に同行したパク・フィヨン選手は「当初、200坪を超える良いスペースの割り当てを受けたが、大韓山岳連盟が大会開催について明確な意志を示さなかったために他の企業に取られてしまった。今回の踏査で100坪にもならない狭いスペースの確保をお願いでき、主催側の回答を待っている状況だ」とした。

 パク・フィヨン選手は
 「平昌冬季五輪ショーケース公開競技に合わせて青松W杯と北京W杯がUIAA 2018年行程表に記載されたように、UIAAだけでなく、全世界のアイスクライマーが信じてきた行事」
 「もし平昌でアイスクライミング公開競技が催行されない場合は、先にソチで開かれた大会は意味を失うことになる。また、アイスクライミングの分野で顕著に活動する選手がいない中国でも2022年北京オリンピック時の公開競技をあえて開こうとしていないことはもちろんであり、それによってアイスクライミングの冬季オリンピック正式種目化ははるかに遠いことになるだろう」と述べた。

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以上引用おわり

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凍った朝

今日も出勤。
気温はマイナス8度。
山形市内でも、局地的に気温や天候は変わる。
出勤先の工場がある山形市南部に来ると、気温はマイナス12度になった。

信号待ちでふと東側の蔵王・龍山をみると、今まさに陽が昇らんとするところだった。

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極端に冷え込んだため、雪に覆われた水田には白いモヤがかかっている。
青い空、陽の光、そして大地の白いモヤ。

会社の駐車場に到着、車から降りると空気中にキラキラ光るものが漂っている。
ダイヤモンド・ダストだ。

地方都市の美しさは観光地ばかりではなく、日常生活にもあることを知る。

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『シュイナードは現実逃避しているのか?』

 既にアウトドア愛好家の皆様はご存じの通り、去る12月5日、パタゴニア社は公式サイトにて黒地に白文字で「The President Stole Your Land.」(大統領は我々の土地を盗んだ)というキャンペーンを開始しました。

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 トランプ政権がユタ州内の国定公園指定保護地域を大幅に縮小する決定を下したことに対する、パタゴニア社そして創業者イヴォン・シュイナードの抗議の意を示すものです。

 日本のツイッター等ではパタゴニア社の動きのみがとりあげられ、熱狂的なファンからマンセー状態ですが、トランプ政権・共和党側が黙っているわけもなく、現在はユタ州の下院議員ロブ・ビシッョプとイヴォン・シュイナードとの論争が展開されています。
 ロブ・ビショップ氏とは、ユタ州出身の下院議員でアメリカ下院議会天然資源委員会委員長を務める人物。
 ビショップ氏はシュイナード氏に対して天然資源委員会への出席要請を伝えましたが断られ、そのためにパタゴニア社のそれを真似たロゴをツイートしたものが下記画像のツイート。

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ここでシュイナードと相対する側の意見もみてみましょう。アメリカの世論が決して一枚岩ではないことがわかります。

Is Chouinard living in a bubble? (シュイナードは現実逃避しているのか?) by Snewsnet.com 2018.1.9

以下引用開始
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シュイナードは現実逃避しているのか?ロブ・ビショップ議員はそう考える。

パタゴニアと共和党ロブ・ビショップ下院議員との論争が続いている。

金曜日、ビショップはパタゴニア社のツイッターを模した画像を投稿しました。これは「パタゴニアは隠れている」と「パタゴニアは嘘をついている」とに置き換えたものです。 このツィートは、ビショップ氏からシュイナード氏へのメールにもリンクし、彼の意見をシェアしています。

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@NatResources 残念ながらパタゴニアは自らの嘘を護るため公の場にでることを拒んだ。

ビショップ氏はそれだけにとどまらず、シュイナード氏は異なる意見の人間と会うことをしようとしない、政治的に現実逃避者だと主張している。 ビショップ氏は、反対陣営と機会を共にしてシュイナード氏の説明を聞く機会を得られないことに失望していると語った。

ビショップ氏のメールによれば、パタゴニアが一般市民に誤解をあたえていることに失望を表明、全ての土地が公的に、厳しい環境審査を受けていることを指摘している。
「不正確で誤解を招く言葉を示し、知名度の高い企業市民がアメリカの顧客や一般市民に不利益を与えている」と綴る。

「大規模な連邦財産を管理する最も効果的で有益な方法については、幅広い意見が存在する。あなたの意見と違い、私の意見は常に公的な精査の対象となります。私は毎日のように、強力に提唱される反論に直面している。政治的な反対意見に強く反論したとしても、それらを尊重し、常に彼らとの対話に参加する意思がある」

シュイナード氏は、委員会がパタゴニアに対して不誠実な態度をとっていると考えており、以前に出席要請を断っている。シュイナード氏はビショップ氏宛メールで「この出席要請によって、誠意をもって働きかけているという見込みはない。」
「私たちのポジションは明確かつ公的なものであり、あなたがメールを読むことをお勧めします。」

先月下旬、パタゴニアの行動に賛同していないアウトドア業界専門家の見解を本紙で紹介しました。
「イヴォンがこの土地を愛するというのなら、彼はこの土地で事業を展開するだろう」
スリー・セインツ・アウトドアのオーナーであるジョン・ドロリンガー氏は語る。モアブ・ギア・トレーダーのオーナー、マーシャル・ドボルザーク氏は、「多くのお客様がパタゴニア製品をボイコットしている」と話した。

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以上引用おわり

引用記事のように、日本のツイッターにみられる頭お花畑なパタゴニア賛美者ばかりではなく、アメリカの世論も分かれています。
特に擁護的な記事が目立つのが、The kaplan herald紙。

Rob Bishop Continues His Taxpayer-Funded Feud With Patagonia by The kaplan herald2018.1.11

記事の結びは、
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While it’s true that the collective 2 million acres that the Trump administration has stripped from the two Utah monuments remain public and under federal control, withdrawing monument status opens the door for drilling, mining and other development.

Bishop hasn’t been alone in the fight against Patagonia.

 トランプ政権が2箇所のユタ州国定公園指定を撤廃した200万エーカーの公有地は、公的に連邦政府の管理下にあり、国定公園指定を撤廃することは、掘削、鉱業その他開発の扉を開くことは事実です。

パタゴニアとの戦いにおいてビショップ氏は独りではない。
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などと書かれています。

このThe kaplan herald紙、ずいぶんあからさまにトランプ政権寄りだなあと調べてみると、ルイジアナ州の地方紙ですね。賢明な方はお察しの通り、ルイジアナ州はいわゆるアメリカの「デーィプサウス」、保守的な土地柄で共和党の支持層厚い州です。

今回のパタゴニア社、イヴォン・シュイナード氏VSロブ・ビショップ氏の論争も、政治的な思惑をはらんだメディアによって今もなおアメリカのメディアが報道しています。
ソルトレーク・トリビューン紙のように、「ロブ・ビショップのような議会の人間が、一市民・企業家であるシュイナード氏に対して議会ではなくSNSという場で反論・攻撃する倫理性」について是非を問うメディアも現れています。

オバマ政権下の内務省長官サリー・ジュエルならもっとマシだったのですが、現在の内務省長官ライアン・ジンキはもちろん、ロブ・ビショップ氏の擁護にまわってました。あーあ。

トランプ政権下の閣僚・議員を相手にしているイヴォン・シュイナード氏の闘争は、トランプ政権誕生時のフレーズ「国民の分断」のとおり、世論もアウトドア業界も一枚岩ではないことを如実に示しているといえるでしょう。

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スタバは無いけど岩場はある

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アメリカ・ヨセミテ国立公園内にスターバックスが進出を計画、反対署名活動が展開されています。

Yosemite supporters create petition to keep Starbucks out of the park by KTVU San Francisco 2018.1.7

地元紙「The Fresno Bee」によれば、アメリカ大手企業アラマーク社傘下でヨセミテ国立公園内にて事業を展開しているYosemite Hospitalityが、ヨセミテバレーロッジ内にて店舗を開こうとスターバックス社と協議中とのこと。

この動きに対して、
「この進出計画が承認されれば、ウォルマートや登山用品店がスポンサーとなって、食料品店やREIのサテライト店舗(訳者注:支店より小規模な店舗)につながるのではないかと懸念している」などの声が寄せられています。

スターバックス進出反対に関するインターネット署名はこちら↓

change.org Stop Starbucks in Yosemite

上記反対署名運動の説明によれば、国立公園内へのスタバ社進出という計画に伴い、情報公開・パブリックコメントなど一切行われていないことへに不信感もあるようです。

6日の報道では6500名の署名が集まっていると報道されていますが、8日現在、署名は8200名に達しています。

日本でも意識高い系勘違いクソババ・・・もとい、女性を中心に根強い人気のあるスターバックス社。
ちなみにアメリカCBSのニュースキャスター Ken Malloy氏が自身のFBでアンケートをとったところ、回答者数600名でスタバ進出に関してYESが37%、NOが63%という結果が公表されています。

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鳥海山・山麓にて

酒田市・八幡神社の神事を見学させていただいた後、鳥海山に向かう。

庄内地方に来てみると、正月飾りも私が住む内陸地方とは全く異なる。
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酒田市(旧・八幡町)市条にて。ナンテン、松、「だだちゃ豆」で知られる庄内らしく大豆も飾られている。

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山形県内も市販の正月飾りがほとんどですが、鳥海山山麓・旧八幡町上黒川地内にて。伝統的な正月飾り。しめ縄に干し柿が二つ飾られているのが特徴的です。

で、肝心の鳥海山は・・・

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天候ごきげんナナメ。
スノーシューを履き、新規購入した装備の試用のため鳥海高原をウロウロ歩く。
さすが冬の庄内、強い風と激しい霰に追われ、今日のお散歩は終わりです。

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鬼やらい(追儺式) 山形県酒田市 八幡神社

6日、午前3時に家を出て酒田市に向かう。
酒田市(旧・八幡町)八幡神社は、静寂の中だった。

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6時20分、人の気配を察して駐車した車から出る。
月明かりの下、神社前でかがり火を焚いている男性がいたので「鬼やらい」行事の開始時刻をうかがう。
「6時半頃には始まりますよ」

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早朝の八幡神社。
6時半、中に入らせていただく。

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ここ八幡神社の「鬼やらい」は、「ねじり木」と呼ばれる棒をひたすら床板に叩きつけ、厄払い、祈願成就を願うという行事だ。
その単純な動作の行事は、200年以上の歴史をもつ行事である。

誰かが音頭をとるわけでもなく、6時半、お社内に入ってきた方がめいめいに「ねじり木」を叩き始めた。
「やっせいがだ、やっせいがだ、やっせいがだ・・・・」
という掛け声とともに、ひたすらねじり木を叩きつける。

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「ねじり木」 長さは1mほど。材質はナラ、栗、柳が用いられ、火であぶって曲げてJ字型にしている。

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参拝者は少しずつ増え、初めて参加するという一年生の女の子2人組も張り切って「やっせいがだ、やっせいがだ」と打ち付ける。

「鬼やらい」行事の様子はこちら↓

30分ほど経過した7時過ぎ、神主さんによる太鼓の音で神事が始まる。
参拝者皆さんは畳の上に正座。
神主さんの祝詞が読み上げられると、皆さんリハーサルでもしていたかのように、いっせいに低頭する。
老人から子供まで、畳に額をすりつけんばかりに低く、皆さん一斉に低頭する姿は普段からの厚い信仰、伝統ある年中行事であることをうかがわせる。
よそ者の私は、皆さんの姿をみてからワンテンポ遅れて頭を下げる。

祝詞が読み上げられ、あらかじめご祈祷を依頼していた方々による玉串奉奠。
儀式が終わり、神主さんによる「鬼やらい」の簡単な説明をふくむお話が続く。

「この寒い中、棒を打ち付けることで身体が温まり、自分の中の鬼を追い出す」
「みなさんの祈願成就をお祈り致します」

祈願成就。
ご家族連れの参拝者の方々の間で神主さんのお話を聞くうちに、

「本当の幸せって、自分の祈願ってなんだろう」

と、我ながら殊勝なことを考え始める。
昨年は不幸(葬儀)が続いたので、家族・仲間に健康に過ごしてもらいたい。いつも神社参拝だと「ボーナス増えますように」とか祈ったりするのだが、今日、この雰囲気の中で、なぜか家族・仲間たちの健康を祈らずにはいられなかった。

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「鬼やらい」ねじり木の打ち付けが終わったお社内。
激しく叩きつけるため、飛び散った生木、荒縄が散乱している。生木の青臭い香りが漂う。
古老の話によれば、昔は神社の土間を叩きつけていたという。それが神社の床板になり、床板の痛みが激しくなって現在の特設の「叩き板」になったという。その証拠に、床板をよく見ると無数の傷がついている。

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7時30分、神事が終わり、解散。
参拝者には御神酒、御護符であるワラビ、丸餅がふるまわれる。
ワラビは「七草粥」に入れて下さいとのこと。

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お社から出ると、もうすっかり日が昇っている。お孫さんを連れた参拝者が挨拶しながら帰っていく。

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いただいた御護符のワラビと丸餅。

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ワラビは翌日、納豆汁の具にして食べました。(我が家では七草粥を食べる習慣は無く、毎年納豆汁を食べます。)

ブログをご覧の皆さんにとって、今年も良い年でありますように。

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賽の神 (さいのかみ) がやってくる

2018年1月3日朝、山形県東田川郡庄内町、清川地区へ。

気温マイナス4度、平衡感覚を失うようなホワイトアウトの中、車を走らせ清川地区をめざす。

庄内地方でも数少なくなった伝統行事、「賽の神」を見学するためだ。
山形で「賽の神」行事といえば羽黒町手向地区の賽の神が文献にもよくとりあげられている。
一方、清川地区の賽の神に関しては資料も少ない。
ぜひこの目で見てみたい。

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頭に「トンキン」と呼ばれる烏帽子をかぶり、剣、梵天、「デク様」と呼ばれる人形を持って各家庭を廻る

賽の神とは集落の外から入り込む疫病・悪霊を防ぐ神様で、もともと道祖神信仰に由来する。

本来は小正月の行事として庄内各地で行われていたが、現在は羽黒町(現・鶴岡市)手向、そして庄内町清川地区で続けられている。

清川地区はその昔は最上川の重要拠点で各地からの人の往来が激しいところゆえ、この行事が大事にされてきたといわれている。

清川地区でも各町内でグループを作り町内を練り歩く。
私が清川地区に到着して最初にお伺いした集団は、清川地区の「賽の神」で特徴的といわれる烏帽子は着用していなかったが、付き添いの大人の方がもつ立派な木製の剣が印象的だった。

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最初に見学させていただいたグループ。
写実的な人形(デク様)が特徴。
以前は男子のみの参加とされていたが、ここでは中学生らしい女の子2人が主力メンバーで唱え事「ござた~、ござた~、ここねの旦那様・・・」と歌っている。

しばらく一緒に見学させていただくと、皆さん清川駅駅舎に入り、休憩となった。

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付き添いの大人の方が「御神酒だ御神酒」とジョークをとばす中、子供たちが自販機で休憩用の飲み物を購入。
お疲れ様でした。

それから別のグループを見学させていただく。
こちらは全員「トンキン」をかぶり、デク様は素朴な木製の人形だ。
訪問先の民家では、お盆に幾つもの丸餅が刺身のように並べられ、ご祝儀袋も置かれている。
丸餅は、山形県では庄内の象徴ともいえる餅である。東北では角餅が主流だが、ここ庄内では北前船による関西文化の影響で丸餅が主流である。

「ござた~ござた~」と唱え事を歌った後、付き添いの大人がご祝儀を「ふご」と呼ばれる籠にいただいていく。

就学前の子供は特にかわいがられる。
動画にも記録されているように、「よくやったのー」 「がんばったのー」と褒められ、動画を撮影させていただいた菓子店では子供たちに金平糖がふるまわれた。

気温マイナス3度。天候は地吹雪。
そんな中で、集落の大人たちは子供たちの成長を温かく見守っていくのだなあ、と感じる。

本日記録した動画がこちらです↓

参考文献 : 庄内町広報紙2017年12月号「庄内町の民俗芸能 清川 賽の神」

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冬季K2登山隊始動 クシストフ・ビエリツキの言葉に学ぶ

久々のビッグプロジェクト。
ポーランド隊によるK2冬季登山隊が2017年12月29日、ワルシャワを出発しました。

Polish expedition to K2 leaves Warsaw by RADIO POLAND 2017.12.2
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K2w2
ポーランド隊のメンバーは次の通り。

クシストフ・ビエリツキ(Krzysztof Wielicki) 登山隊隊長
ヤヌシュ・ゴラブ (JanuszGołąb) 渉外担当
ピョートル・スノプチンスキー (Piotr Snopczyński) BC運営管理
ジャロスワ・ボトル (Jarosław Botor) ドクター
ダリウス・ザルスキー (Dariusz "Darek" Zaluski) カメラマン
アダム・ビエリツキ (Adam Bielecki)
ラファル・フロニア (Rafal Fronia)
マレク・チミラルスキ (Marek Chmielarski)
マルチン・カッツカン (Marcin Kaczkan)
アルトゥール・マレク (Artur Małek)
ピョートル・タマラ (Piotr Tomala)
マチェク・バドレチュク (Maciek Bedrejczuk)
デニス・ウルブコ (Denis Urubk)

以上の13名。インタビューでクシストフ・ビエリツキも言及していますが、チームの半数が既にK2登頂を果たしている「最強」のメンバーとされています。

当初は不参加が伝えられていたデニス・ウルブコも参加を決め、今やポーランド登山界の牽引役となったアダム・ビエリツキといかに力を合わせて冬季K2を攻略するのか、興味をそそられます。

予定ルートは
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赤線がチェセン・ルート(南南東リブルート)、黄線がアブルッツイ稜。
現地に到着後、天候・ルートの状況次第でいずれかを選ぶとのこと。

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隊長を務める8000m峰冬季登山の重鎮、クシストフ・ビエリツキ(67歳)は既に様々なメディアでインタビューに応じていますが、含蓄のあるコメントを伝えています。

以下、Pythom.comによるインタビューからの抜粋です。

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Q.K2の話題に戻りましょう。もちろん、このことに触れるのは時期尚早ですが、あなたの考えでは、誰が頂上アタックチームに入るでしょうか?

クシストフ・ビエリツキ(以下クと略).ええ、そのことに関して今話すことは難しいですね。状況が最終的にどのようになるか、決してわかりません。アダム・ビエリツキ、ヤヌシュ・ゴラブ、デニス・ウルブコらベテランの経験を信頼していますが・・・しかし、それはどのようになるか、わかりません。 たとえば、私が冬季エベレストに登頂したとき、それまで8000m峰に立ったことはありませんでした。私にとって初めて8000m峰が冬の世界最高峰でした。ですから結果として、どのような結末を迎えるかは、誰にもわからないでしょう。

Q.初めての高所登山で冬季初登頂、どのように思われましたか?

ク.遠征隊が出発したとき、私は友情のため、仲間をサポートする役目だろうと考えていました。決して私が頂上に立つ、と考えていたわけではありません。私たちの考え方として、自分だけのために登頂するのではなく、ポーランド山岳協会のために行くのだと考えていました。
 (登頂成功後)私たちが下山すると、ベースキャンプで待っていた仲間の一人が泣いていました。それは嫉妬からではありません。彼は私たちのために喜んでくれたのです。それが真のチームワークでした。 しかし、今日(こんにち)では・・・・

Q.今日では・・・何ですか?

ク.それは無理でしょうね(笑)。 「あんたが登頂するなら、あんたが登頂するから俺も登頂する。」そのようなものです。あなたもおわかりでしょう。

Q.それでは、現在の「チームワーク」とは・・・・

ク.私だけの想いでしょうかね。残念ながら、これが現実ですよ。

Q.あまりにビジネスライクだと。

ク.そうです。多くの分野で、特定の人にだけ焦点があてられます。 記者会見で、「私は登った」 「私は登頂した」 「私はやり遂げた」と言う。 ええ、私は個人的な見解だと理解できますが、しかし、彼らは自分自身だけの力で登頂したのでしょうか?彼らのために支援してくれた人達についても語るべきです。
(訳者注 : Pythom.comの注釈として、「現在のエベレストで『シェルパのサポート無しで登頂した』と主張するクライマーが、実際はシェルパが整備した一般ルートを登っている」と記述している)

Q.今回の遠征では強力な個性と実力を持ったクライマーが集められました。隊長としてのあなたの方針・めざすものは何でしょうか。

ク.そうですね。私は彼らに古典的な哲学を仕込み、チームとして行動させることです。

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以上引用おわり

私事ですが、ブログに書く文章と極悪な性格に似合わず、立正大学体育会山岳部ではホトケの大滝と言われ(自称)自己主張が足りないと散々叱られてばかりだったんですが、ポーランドのクシストフ・ビエリツキがこんなにもチームワーク重視の岳人だったとは、今回のインタビュー記事を読むまで浅学ながら知りませんでした。

自分の成果を誇るだけでなく、自分を支えてくれた人々にも目を向けよ。
8000m峰冬季登頂のパイオニアたるクシストフ・ビエリツキの言葉、社会人・末端現場作業員の私にも感じ入るものがあります。

過去記事にも書きましたが、クシストフ・ビエリツキは「歩く自己主張」ワンダ・ルトキエビッチの人生をバッサリ斬ったコメントを吐いているのですが、その理由もようやくわかったような気がします。

さて、K2はもちろん8000m峰の冬季登頂も数々こなした超強力なメンバーをそろえた今回の登山隊。
隊長であるクシストフ・ビエリツキの指揮下で、どんな登山が展開されるのでしょうか。
2018年早々、注目すべき登山隊は1月7日頃、K2ベースキャンプに到着予定です。

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謹賀新年 2018年

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2018年 明けましておめでとうございます。

山や自然を愛する方々にとって、今年も楽しく安全に過ごせますように。

当ブログは山岳部OBに酒席で語るつもりで書き散らしている、基本おちゃらけブログでございます。
今年も既にさすらいの現場作業員生活の予定が入っておりますが、テキトーに更新してまいります。

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