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賽の神 (さいのかみ) がやってくる

2018年1月3日朝、山形県東田川郡庄内町、清川地区へ。

気温マイナス4度、平衡感覚を失うようなホワイトアウトの中、車を走らせ清川地区をめざす。

庄内地方でも数少なくなった伝統行事、「賽の神」を見学するためだ。
山形で「賽の神」行事といえば羽黒町手向地区の賽の神が文献にもよくとりあげられている。
一方、清川地区の賽の神に関しては資料も少ない。
ぜひこの目で見てみたい。

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頭に「トンキン」と呼ばれる烏帽子をかぶり、剣、梵天、「デク様」と呼ばれる人形を持って各家庭を廻る

賽の神とは集落の外から入り込む疫病・悪霊を防ぐ神様で、もともと道祖神信仰に由来する。

本来は小正月の行事として庄内各地で行われていたが、現在は羽黒町(現・鶴岡市)手向、そして庄内町清川地区で続けられている。

清川地区はその昔は最上川の重要拠点で各地からの人の往来が激しいところゆえ、この行事が大事にされてきたといわれている。

清川地区でも各町内でグループを作り町内を練り歩く。
私が清川地区に到着して最初にお伺いした集団は、清川地区の「賽の神」で特徴的といわれる烏帽子は着用していなかったが、付き添いの大人の方がもつ立派な木製の剣が印象的だった。

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最初に見学させていただいたグループ。
写実的な人形(デク様)が特徴。
以前は男子のみの参加とされていたが、ここでは中学生らしい女の子2人が主力メンバーで唱え事「ござた~、ござた~、ここねの旦那様・・・」と歌っている。

しばらく一緒に見学させていただくと、皆さん清川駅駅舎に入り、休憩となった。

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付き添いの大人の方が「御神酒だ御神酒」とジョークをとばす中、子供たちが自販機で休憩用の飲み物を購入。
お疲れ様でした。

それから別のグループを見学させていただく。
こちらは全員「トンキン」をかぶり、デク様は素朴な木製の人形だ。
訪問先の民家では、お盆に幾つもの丸餅が刺身のように並べられ、ご祝儀袋も置かれている。
丸餅は、山形県では庄内の象徴ともいえる餅である。東北では角餅が主流だが、ここ庄内では北前船による関西文化の影響で丸餅が主流である。

「ござた~ござた~」と唱え事を歌った後、付き添いの大人がご祝儀を「ふご」と呼ばれる籠にいただいていく。

就学前の子供は特にかわいがられる。
動画にも記録されているように、「よくやったのー」 「がんばったのー」と褒められ、動画を撮影させていただいた菓子店では子供たちに金平糖がふるまわれた。

気温マイナス3度。天候は地吹雪。
そんな中で、集落の大人たちは子供たちの成長を温かく見守っていくのだなあ、と感じる。

本日記録した動画がこちらです↓

参考文献 : 庄内町広報紙2017年12月号「庄内町の民俗芸能 清川 賽の神」

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