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中国人ペア、ミニヤコンカ峰に新ルートから登頂か

 去る10月18日16時45分、難峰として知られるミニヤコンカ主峰(7556m)に中国人の李宗利(Li Zongli 39歳)、童海軍(Tong Hijun 23歳)のペアが登頂に成功しました。
 ミニヤコンカ峰登頂としては昨年のチェコ隊に続き通算で第10登、中国人としては61年ぶりの第2登となります。

 蜀山之巅,蜀人来了! by 人民網2018.10.18

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登高中の李宗利

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下山を果たした、顔面の凍傷の生々しい李宗利(左)、童海軍(右)

2人は10月12日に成都を出発、14日に標高4000mのBC入り、17日には6700mのC3に到達、18日午前5時20分にC3を出て登頂に至ったものです。
下山途上、高度障害のせいか李宗利が突然失明状態に陥るアクシデントを乗り越え、生還しました。

彼らの申告では、登頂ルートは「北壁~北東稜」をアルパインスタイルで登攀したとのことで、詳細な報告が待たれます。彼らが携帯したスマホでは7495.9mまで記録されており、その後スマホが故障したとのこと。四川省登山協会では彼らの登頂を認定する方向で動いているようです。

今回登頂に成功した李宗利は四川省運動技術学院でレスリングを学び、そこから登山に転進した変わり種ですが、中国登山協会が招いたフランス人コーチの指導を受け、中国登山界における山岳ガイドの先駆け的存在です。
2016年に仲間2名と共にミニヤコンカ北東稜に挑んでいますが、この年は6700mで敗退。今回は8月にボゴダ山群で高所順応を済ませてのトライでした。

中国マネーにモノを言わせた、商業登山隊利用の8000m峰14座登頂者を続々輩出している中国登山界ですが、久々に中国人アルパインクライマーの実力を感じさせる報道です。

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子供達と化石を掘る2018

山形県朝日少年自然の家 『ヤマガタダイカイギュウと化石掘り』 にボランティアスタッフとして参加。

天候は朝から雲一つ無い快晴。
「大滝さん、この天気で山行きたかったんじゃないのー!?」
と言われるが、そもそも化石掘り企画の手伝いがしたくて少年自然の家のボランティアスタッフを始めた私。
子供達と一緒に化石掘りできることで十分満足です。

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ヤマガタダイカイギュウ発見の地で、山形県立博物館の石黒先生の解説を聞く。
今回参加の子供達、小学校低学年の子が多かったが、化石に興味津々、石黒先生も苦笑いするほど子供達からツッコミが入る。

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化石採掘地にほど近いところで、珪化木(木の化石)に触れる子供達。

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さっそく、化石発掘開始。
なかなかめぼしいモノは見つかりませんでしたが、時間の経過とともに「みつけた!」 「貝だっ!」と声が聞こえる。

「大滝さん、レア物期待してます。」
「いや、サメの歯みつけて運勢使い果たしました。」
こんな会話を2度繰り返す。

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今年の私の成果は、シラトリガイのちょうつがい部(左)と稚貝(右)。
掘り出していて一部が露出した化石は、なかなか見つけられない子供に譲ってあげる。

楽しい時間はあっとい間に過ぎ、女性職員Tさんの「発掘終了でーす」の声が響く。
そして昼食。

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眺望が素晴らしい一本松公園でお弁当をひろげる親子参加の皆さん。

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快晴の日差しを受けて輝く最上川、リンゴ畑、棚田。
山形で子供達と化石掘りが体験できる、その環境に感謝の念を抱く。

参加者の皆様、少年自然の家スタッフの皆様、おつかれさまでした。

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朝日町はリンゴの名産地。
帰路、産直で「紅玉」6個入り280円で購入。
亡父が好きだった紅玉、仏壇にあげた後はもちろん生食です。

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ショパンとブナの実

月曜、公休。
晩秋の月山へ。

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早発ちしたこともあり、静かな山。

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紅葉したチングルマが草原のアクセントになってます。

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四ッ谷沢ルートから直上すると、牛首を過ぎたところで視界が開ける。
秋の澄んだ空気をおかげで、庄内平野、鳥海山、日本海の眺めがよい。

そこへ御夫婦らしい2人組が登ってきた。
汗だくのおばさん、鳥海山を眺めて
「元気がでるわあ~」

鳥海山は山形県人にとってそんな山なのだ。

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頂上直下の登り坂「鍛冶月光」の途中で、登山者を慰めるかのように一輪だけ咲いていたハクサンイチゲ。

せっかくの平日休み。
銀行に用事があったので、11時には下山して昼過ぎに帰宅。
しかし銀行に事前に電話してみると、窓口よりもネットで用事が済むことが判明。

9月中旬から、ブログを書く気力が萎えるほど現場作業に忙殺された。
午後はのんびり過ごすことにする。

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月山山麓で拾い集めたブナの実。

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ショパンを聴きながら、約1時間かけて皮を剥く。
カラッとローストしたブナの実が食べたいので、私はいつも全部皮を剥いてからフライパンで炒ります。

ショパンの曲は結構「自然」を描写した曲があるので、実の皮を剥きながら聴くと落ち着く。
普段の現場作業を完全に忘れ、のんびり過ごす月曜の午後。

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今回はあまり塩をふらず、実そのものの風味を楽しみます。
山の恵み、いただきます。

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【訃報】韓国のキム・チャンホ遭難死

まことに残念な報道です。

アジア人初の8000m峰14座無酸素登頂はじめ、ピオレドールアジア他、素晴らしい登攀を重ねてきた韓国のキム・チャンホが、グルジャヒマール山麓にて、雪崩およびその爆風と思われる災害で亡くなりました。49歳でした。

Kim
韓国の『哲人』、キム・チャンホ

김창호 히말라야 원정대 9명 시신 발견... 돌풍·눈사태에 추락 by 朝鮮日報2018.10.13

在ネパール韓国大使館の情報によれば、10月12日、グルジャヒマール峰3500m地点のベースキャンプが雪崩とその爆風に襲われ、翌13日、韓国人5名、ネパール人スタッフ4名の遺体が発見されたとのこと。その中にキム・チャンホ氏が含まれていました。爆風は立木も吹き飛ばす凄まじいものだったようです。

キム・チャンホ氏は以前から立ち上げていた「ヒマラヤ・コリアンウェイプロジェクト」の一環として、ヒマラヤのマイナーな山の壁に新ルートを開拓してきました。今回もグルジャヒマール南壁に新ルートを開拓すべく入山、事故に遭遇したものです。

キム・チャンホ氏はタイトル狙いのクライマーとは一線を画し、自身が持つ独特の哲学~山を愛し、人を愛す~に従い、ヒマラヤの困難な壁を陥してきました。

マスコミ受けしないその登山人生は、韓国の山岳雑誌でも長らくとりあげられることはありませんでした。

韓国の哲人、キム・チャンホ 当ブログ2013.1.3

もう書斎には行かない 8000m峰14座無酸素登頂 キム・チャンホ ロングインタビュー 当ブログ2013.6.19

キム・チャンホの死はゴ・ミスンのそれと同様、アジアのみならず世界的な損失といえるでしょう。
彼が蓄積してきた膨大なヒマラヤ・カラコルムに関する情報量、そして実践。
まだまだヒマラヤ登山の可能性を示してくれるクライマーの一人でした。

まことに残念ながら、私が知らない間に韓国メディアの取材で冬の山形県・月山を訪れたこともありました。
そのときはスノーシューツアーでホットワインを楽しんでいたとのことでした。

韓国の偉大なクライマーの死に哀悼の意を表します。

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韓国・小白山国立公園が弁当配達サービス開始

予約していた弁当を登山口で受け取り、食べ終えた弁当は下山口で返却。
韓国の小白山(ソベクサン)国立公園事務所が、韓国国内で初めて弁当配達サービス運営を開始しました。

やすくおいしく... 小白山、お弁当の配達サービスを開始 by 韓国SBS 2018.9.28

ニュースの内容は以下の通り
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<キャスター>

 秋に入り、登山を計画される方も多いと思いますが、小白山国立公園事務所が全国の国立公園で初めてお弁当の配達サービスを開始しました。

イ・テヒョン記者です。

<記者>

おいしそうに包装されたお弁当が配達されると、登山客が弁当を受けとり登山を開始します。

全国の国立公園の中で初めて、小白山国立公園事務所がお弁当の配達サービスを開始しました。

早朝からおかずを準備する必要がなくなった登山客たちの足は、一様に軽くみえます。

[チョン・ナンキョ/登山客 : (弁当の準備に)常に早起きしているから疲れました。(お弁当サービスが)あるから、そんなことがないんです。]

大変な登山の後に森の中で食べる昼食は、まさに蜜の味。

メニューは、丹陽で生産されたニンニクで味付けされ、地域特産物のPRにもなっています。

[ギム・ヒョンミ/登山客 : 私もお弁当を作って通っていましたが、それよりもずっとおいしく丹陽の味を感じることができました。]

お弁当の容器はリサイクル可能なステンレス製で、下山時に空の容器を回収箱に入れれば良く、最近問題となっている使い捨てゴミ削減に大きな効果が期待されています。

[キム・サンボム/小白山国立公園の北部事務所 : ハイキングコースのゴミの80%以上は使い捨て用品です。お弁当サービスを介して、大幅に改善されるものと期待しています。]

ハイカーたちの利便性を高め、環境保護と地域経済の活性化まで、国立公園のお弁当配達サービスが1石3鳥の効果を狙っています。       
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以上引用おわり

あらためて説明しますと、
P1
国立公園3箇所にある登山口で弁当を受け取り、

P2
山の上で楽しくランチ。

P4
下山口に設けられたケースに弁当箱は返却、という仕組みです。

筆者がさらに調べたところでは、
P5
弁当は御飯1、おかず2の計3パックで構成され、料金は8000ウォン(日本円で約800円)。
カカオトーク(韓国のLINEに似た通信アプリ)でも予約可能。

たしか韓国の他の山域でも弁当配達サービス(こちらは個人営業の弁当屋)があったと筆者は記憶してます。
今回のニュースの注目点は、行政である国立公園事務所が環境保護を主目的に弁当サービスを展開していることですね。

P3
よくよくみれば、タッパーもケースもリラックマのキャラクターグッズ。
旭日旗は嫌われてますがリラックマの人気は韓国でも高いですね。

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マルコ・プレゼリ、中国・四川省の嘉子峰西壁へ

今秋、スロベニアのマルコ・プレゼリ、ウルバン・ノヴァクが中国・四川省の嘉子峰(6540m)西壁を目指しています。

Alpinistična odprava Jiazi Feng 2018 krenila na pot by Planinska zveza Slovenije2018.10.4

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マルコ・プレゼリ(左)、ウルバン・ノヴァク(右)

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今回プレゼリらが目指す嘉子峰(チズ峰 6540m)

 プレゼリらはもともと東チベットの鋭峰として知られるDojitsenga峰(5700m)遠征を計画していましたが、CMAから許可が下りず、嘉子峰西壁に転進したものです。

 嘉子峰北西壁には既に中国の故ヤン・ドンドンはじめ幾人ものクライマーらがトライ、素晴らしいルートが拓かれています。
 スロベニア山岳協会ウェブサイトの記事では「西壁」と記載されていますが、ベテランのマルコ・プレゼリ、セロ・キシュトワル峰はじめインドヒマラヤで素晴らしいクライミングを展開してきたウルバン・ノヴァクのペアがどんなルートを開拓するのか注目です。

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ローツェ、アンナプルナ、スキー滑降の挑戦

 去る9月30日、アメリカのヒラリー・ネルソン(Hilaree Nelson)とジム・モリソン(Jim Morrison)のペアが、世界第4位のローツェ(8516m)山頂からのスキー滑降に成功しました。

FIRST UPDATES FROM THE HISTORIC LHOTSE SKI DESCENT by Tetongravity.com2018.10.4

Lhotse
アメリカのヒラリー・ネルソン、ジム・モリソンのペアがスキー滑降に成功した「ドリーム・ライン」

ローツェ峰西面、ローツェ・クーロワールに沿って第2キャンプまで滑降、約17時間をかけた冒険でした。

一方、ロシア人のペアがアンナプルナ峰のスキー滑降を目指し、9月からネパールに入っていました。
この2人はヴィタリ・レゾ、アントン・プゴフキン。2017年にマナスルに無酸素登頂・山頂からのスキー滑降を果たしているベテランです。

Anna
出発前の記者会見の模様。左がヴィタリ・レゾ、右がアントン・プゴフキン。

こちらの計画は残念ながら大雪に阻まれ、アンナプルナ登頂・滑降は成りませんでした。

2人は「デスゾーン・フリーライド」と銘打ったプランを立ち上げ、長期計画で8000m峰スキー滑降に挑む予定です。
彼らのウェブサイトがこちら→ Deathzonefreeride.com

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