« 韓国人は山女で日本を知る | トップページ | ピオレドール・ロシア2019ノミネート »

メンタルの弱さ、強さ

10月某日。

諸般の事情で詳細は書けないが、運転していた車両が横転。

そこは立正大学体育会山岳部のターミネーター(自称)たる私、外傷は全く無く済んだのだが、周囲の勧めで整形外科で検査した結果、

P3_20191126223401

背骨の横に飛び出ている「横突起」が3箇所折れていた。(画像右は事故直後、左は約2週間後のレントゲン画像)

身体よりも精神的ダメージの方が大きい。

普段、若い社員に「運転気をつけてね~」と言ってるのに、メンツ丸つぶれである。

職場では若手社員の皆から「身体大丈夫ですか?」と言われるが、親方だけは報告の電話からして

「おい、気をしっかり持て!」

「家帰っても、カミさんと子供には普通に接するんだぞ!」

と、精神面の叱咤激励の嵐。

数日経過すると

「大滝、気分転換に山でも行ってこいよ」

と、メンタルの弱さが親方にはバレバレである。

 

医師からは骨がつながるのに要する3ヶ月は安静に、と言われているが、現場作業員なもんでバリバリ鉄骨解体作業にでて気を紛らわす。

寝る前には『魁!!男塾』を読んで寝る。そのためか(たぶん)、痛みも一週間ほどで消えた。

 

1979年、当時未踏峰だったリンクサールに遠征した山岳部の大先輩から、「リンクサール峰の頂上の写真って無い?」と問い合わせをいただく。

そういえば、Rock and Ice誌やClimbing誌、世界各国のクライミングサイトを閲覧しても、登攀ルートは公表されているが山頂のショットはみたことが無い。

リンクサール峰を初登したアメリカ隊のGraham Zimmerman氏に連絡したところ、山頂に立った時の動画を保存しているファイル共有サイトのURLを紹介してくれた。Zimmerman氏いわく「カメラが凍りつき、ピントがぼけているので公開していなかった」という動画を拝見する。

それは、狭い山頂で歓喜の声を上げるクライマー達の姿だった。わずか20秒のピントが合っていない動画は、その登山の厳しさを物語るものだった。

幾度も繰り返し動画を視て、山頂で喜ぶクライマー達のテンションの高さに「彼らはどんなに過酷なクライミングを経て頂きに立ったんだろう」と直感する。その趣旨でZimmerman氏に御礼のメールを送る。

その動画をご覧になった大先輩は、私とは異なった感想を伝えてきた。

技術も装備もあらゆるモノが進化したけど「最後は気持ちの強さ」と感じたとおっしゃる。

「気持ちの強さ」。

実際にリンクサール峰を経験した大先輩が語る「気持ちの強さ」という言葉が、頭から離れない。

背骨がまだ治ってない身体をかかえ、なんとなく気力も低下していた。今冬から来年にかけて実現したいと思っていたことも、カネや身体を言い訳に次々と考えるのも止めていた。

山岳部の大先輩からのメール、Graham Zimmerman氏からのメール・動画を幾度も見直す。

さて、まずは明日の仕事を頑張ろう。

|

« 韓国人は山女で日本を知る | トップページ | ピオレドール・ロシア2019ノミネート »

日常」カテゴリの記事

山岳ガイド日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 韓国人は山女で日本を知る | トップページ | ピオレドール・ロシア2019ノミネート »